国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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擬態語擬声語 かはふ
日本がいかに湿潤な国か、私は外国を旅するたびに、いやというほど思い知らされる。ヨーロッパと日本とではそれほど風土の差がないように思われるが、湿度が違う。日本語には、多彩な水の表現があるのだが、こうしたオノマトペは、同質社会でこそ微妙な伝達の機能を発揮できるが、異質な風土異質な文化の中に住む人にはさっぱり通じない。私はオノマトペを言語と音楽との接点として考える。それは人間の感覚を音声そのものによって表現しようとする伝達の手段だからだ。擬声語擬音語に代表されるような豊かな表現を大切にする生き方をしたい。
そのための方法として、第一に、本をたくさん読むことだ。やはり国語ができるようになりたければ、それぞれのたくさんの言葉を知らなければならない。そのためのも読書というのはとても大切なことなのだ。
第二の方法としては、感性を豊かにすることだ。いろいろなことを感じることによって表現するための第一歩を踏み出せる。やっぱり有名人かなんかでも豊かな表現。つまりユーモアな表現を生み出したり、こだわっている人は多いと思う。
確かに、抽象性のある理性的な言葉のほうが事実より正確に伝えることができる。しかし、「全てに効く薬は、何にも、たいして効かない。」という名言があるように、私は擬声語擬態語に代表されるような豊かな表現を大切にする生き方をしたい。
講評 kira
かはふくん、こんにちは。五月晴れの連休でしたね。めずらしく雨知らずでした。さて、水の豊かな国柄が育ててきてくれたオノマトペは、英語の五倍の数にもなるそうです。が、意外にもその擬音語・擬態語は日本のどの辞書にもあまり掲載されていないようです。理由は、みんな分かり合えるといった思い込みなどによるものらしいですが、もっと注目したいところですね。しかも、言葉が古代からいろいろと意味の変遷を遂げてきた事に比べて、オノマトペの寿命は千年以上になるものさえあるそうです。オノマトペの情感を大切にすることはその千年を温める事にもなります。
オノマトペがたくさん使われているので有名なものに、宮沢賢治の作品があります。先生は「ねこのにゃあとした顔」といった表現が好ですが、しょうたくんはどんな本を読んだのかな。マンガも、じつはオノマトペの宝庫です。
感性を育てるのにはどうしたらいいだろうか。私たちが自ら自然にふれあい変化に気付いていなければ、いくら「擬」されても共感はできません。有名人のどんな表現に心をうたれましたか。その人も自然児だったのかな。
正確な言葉は、ある意味、科学のようで数字の要素があるように思えます。いつでも共通理解が得られて万能に見えますが、気持ちを表現するには固すぎます。言葉には揺れもゆとりもあっていい。日本の誇るオノマトペをもっと楽しんでいきたいですね。
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