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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   島国言語の大切さと大陸言語の頼もしさ。   かまむ

 島国原語の特色のひとつは、相手に対する思いやりが行き届いていることである。ヨーロッパの言語では、われとなんじ、自と他の対立関係においての言語活動が考えられるが、島国言語の日本語ではそういう対立関係はあまり発達しない。ヨーロッパの言語や文法になれた人たちから見ると、いかにも不明瞭である。日本語の認証を表す語は、対人関係の微調整の感覚が発達しているのだとも言える。島国言語のもうひとつの特質は、話の通じがたいへんよいということである。家族の会話というのは、どんな大陸原語の強い国でも通人的、従って島国的なものである。ただ、日本語は、普通は家族の間で行われるような言語活動の様式が親密な集団の範囲をこえて広く認められるのである。しかし、大陸言語の社会では冗語性をあまり少なくすると、ごく親密な関係の人との間ならともかく、相手に誤解されたり了解不能を訴えられたりするからていねいな表現をしなくてはならない。 
 島国言葉は相手に対する思いやりが前提となっていて短い言葉でも通じ合えると言うよさがある。家では、そういう言葉が数々ある。私も、小さかった頃、ご飯を味噌汁に入れて食べていた。「スープごはん」である。「おつゆかけごはん」でもある。中には音だけのものもある。例えば、母が絶体絶命のときにつかう、「だだだだーん。」絶望的な雰囲気が伝わるベートーベンの『運命』というあの有名な曲の最初の部分を取ったのだ。気分によって高さもいろいろ、その一部分で全てが分かる。あちゃ、というときにとっておきのが、バッハ作曲『トッカータとフーガ』ニ短調。「たららー、たららららーら。」真の気持ちが伝わってくる不思議なメロディである。 正しい意思疎通をするためには、大陸言語の方が適している。母は、家の言葉を他所で使うのに反対している。そして、外で使っていた父のことをいつも叱っていた。ベトナム醤油がその例である。その醤油は、本当はタイの醤油だが、たまたま父にその醤油を紹介してくれた人がベトナム人だったので、ベトナム醤油になってしまったのである。それは私がつい最近まで知らなかったことである。他の人に、これはベトナム醤油だよ。と言っていたら、それは嘘をついていることになりかねない。
 確かに島国言語にも大陸言語にもそれぞれ良さがある。しかし、一番大切なことは、『トランプが生きているのは、それが実際のプレーに使われているときである。』という名言があるように、それぞれの言語の特徴にあった使い方をすることである。

   講評   kamo


 電話なしでも、いつものようにしっかり書いてくれたね。内容のある意見文でありながら、ユーモアいっぱいの楽しい作文でした。
<構成>
 要約、複数の意見、その総合化ができました。複数の意見は、多分ソフトの問題で改行がうまくできなかったのかな、と思うけれど、第二段落と第三段落がいっしょになってしまったね。「母は……」からが第三段落だとすると完璧だよね。
<題材>
 『運命』や『トッカータとフーガ』の使い方、すごくおもしろいね。本当に聞こえてくるようでした。
 「ベトナム醤油」の話もおもしろかった。とても個人的な家庭的な話なのに、長文のテーマに通じる大きな話になっているね。
<表現>
 名言の引用もよくできました。
<主題>
 言語の問題は、どちらがよい悪いという話ではないから、結局は、使い方、使う人次第ということになる。総合化もこういう形でまとめるのがよかったね。よくできました。

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