国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく
国語読解力は、あらゆる学力の基礎。問題集読書の復読と、読解検定の自主解説で確実に力がつく。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   感性と豊かな表現   ショウ

 僕は、擬声語擬態語などの豊かな表現を大切にしながら生きたいと思う。
 そのための方法としては第一に、感性を豊かにすることだ。自分でいろいろなことを感じ取ることができれば、自然とそれが豊かな表現につながっていくと思う。僕は以前海外にいた。海外の言語は日本語に比べると、擬声語擬態語は圧倒的に少ない。僕が住んでいたポーランドという国の公用語はポーランド語だが、雨の表現では何ミリの雨や強い雨、弱い雨、とは言うが、しとしと、ザーザーなどの擬態語は聞いたことがない。日本独特の一種の文化なのかもしれない。擬声語にしても犬の鳴き声は「ワンワン」ではなく「バウバウ」。かわいらしくはなく、むしろ怖い感じで発音する。そのせいか、僕は日本よりもポーランドのほうが、犬に対して親近感を持っている人が少ない気がする。例えば日本では、犬が走り出したら自分も走る、という人がいる。しかし、ポーランドでは必ずといっていいほど制止させる。強制的に首が絞まるくらいに強く引く人もいた。そうすることで犬がいうことをちゃんと聞くようにしているのだろう。
 また、第二の方法としては、本をたくさん読むことだ。これは、先ほどの感性を豊かにする、ということに通ずるかもしれないが、本を読めば感性が豊かになる。それだけでなく、語彙力も増え、より一層豊かな表現ができるようになる。宮沢賢治という作家がいる。「銀河鉄道の夜」「風の又三郎」などを書いた昭和初めに活躍した日本の代表的作家だ。この人の童話には擬声語がふんだんに使われている。僕が読んだ本の中で最も印象に残っているのは、小学校の時に国語の授業で読んだ「やまなし」だ。「かぷかぷ」などのわけのわからない言葉もたくさん使われていた。
 確かに、正確な言葉のほうが事実をより正確に伝えることができる。しかし、日本人がそれを選ばなかったのは、抽象性のある言葉では言い表せない感性を表現したいからだと僕は思う。「全てに効くという薬は何に対しても効かない」という名言があるように、僕は擬声語擬態語のような豊かな表現を大切にしながら生きていきたい。

   講評   kei

すばらしい!「擬態語、擬声語」について、日本語とポーランド語を比較して、とてもわかりやすくまとめられました。また、言葉のちがいから生き方の違いまで考察することができました。
 日本の小説や昔話には、多くの「擬態語、擬声語」がでてきます。それでだけを聞くと意味がよくわからない不思議な言葉ですが、その場面から想像することは限りなく無限です。読み手の心次第で、どんなふうにも生き生きとしたものになるのです。
 私たちが感性を豊かにすればするほど、「擬態語、擬声語」も鮮やかに響いてくることでしょう。そのためには、いろいろな体験をしていきながら心の声を静かに聴いたり、いろいろな人と出会って感動したりすることも大切です。そして、読書は私たちの心により多くの体験をさせてくれるのですね。
 今週も、たいへんよく書けました!


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