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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   私の生き方   きへあ

 旅をすることで、人間は生きていくうえでなんとわずかのもので足りるかを思い知らされた。我々が生活の必需品と思いなしている様々な文明の利器のようなものなしに身を自然の中に置いていた方が、どれほど今の自分が生きてあることをしみじみと感じるかもしれない。また、日本文化の伝統の中からそういうシンプル・ライフを実践した人を探し、その生と我が身の現在とを比較するのもいいだろう。良寛の歌などをみると、徹底してすべてを捨てたシンプル・ライフだったからこそ、自由で豊かな心になれたのかと思われる。我々は実際にそういう厳しい生に耐えうることはできないが、心を良寛の草庵に置いてみることはできる。そういう根源的な疑問の前に自分を立たせてみる時、自分がいかに文明の提供する便利や快適の誘惑によって余計なものを多く持たされているか、それら物の過剰によって生そのものを見えなくしているかを知らされるのである。
 今現在私達がおかれている、便利で快適な社会とは、とても良いものだ。ボタンを押せば、なにからなにまで簡単に出来る。ボタンがなくても、ただその場所に人が存在するだけでスイッチが入るものすらある。このようにどんどん生活用品が新しくなって、一つのものがたくさんの機能を持って、お年寄りの人にはとても優しい社会になったのではないか。このように考えると、やはり生活が便利になるということは私達に利益を与えるものだろう。
 反対に、素朴でシンプルな生活スタイルも、私は良いものだと思うのだ。シンプルに生活するという点で最も身近な例に、キャンプがあるだろう。何もない草原に、自分でテントを建て、川で水を汲み、かまどでご飯を炊き……。キャンプでは、便利なものをほとんど使わずに、自力で様々な事をこなさなければならない。しkし、私達はそれを楽しんで行っている。それは、言葉を変えればそのような「不便な生活」を、心の底では求めているのではないか。憧れを持っているのだろう。
 「便利な生活」と「不便な生活」それぞれどちらにも良さがあるだろう。しかし「私達の人生は、私達が費やしただけの価値がある。」という名言があるように、本当に大切なのは、自分らしい生き方はなんなのか、常に考えていくことなのではないだろうか。

   講評   kira

 きへあさん、こんにちは。私たちは現代物質文明のなかを生きています。便利さを享受するかわりに、何かしら心が乾くような満たされないものを感じたりします。そんな時思いおこされるのは、自給自足のシンプルな生活を送っていた時代の健全さでしょうか。「心を良寛の草庵におく」ことは大事ですね。

 現代文明の恩恵をうまく表現できました。便利さは安全と安心を保障してくれます。高齢化には欠かせないものと言えますね。
 シンプルライフの良さは、キャンプなどアウトドア体験で得られますね。また、中世の隠者もそうだったように、豊かさや地位を手に入れると、自分自身を見つめなおしたいという欲求が生まれるのでしょうか。何もない、シンプルな生活に入っていくようです。今、都会暮らしを終え、第二の人生は自然の中で田舎暮らしをしたいと思う人たちが増えているそうです。
 両方の暮らし方の良さを知った上で、自分らしく生きるかたちを見つけることがのぞまれますね。
★「便利な生活」と「不便な生活」というカテゴリーにすると後者が悪いものみたいな印象になりそうですね。


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