対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

昨日1990 今日645 合計46334
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   夢中の力   ハーマイオニー

 何を読むかという前に、まず夢中で読むという体験を一度味わう必要がある。とにかく、読書は面白く楽しいものである必要がある。テレビを見るのと本を読むのは別々のことだ。テレビは私たちを自分の外へ引き出すが、読書は自分の中へ引き戻す。豊かに想像力の翼に乗って羽ばたくことができ、自由感を味わえる。読書の楽しみを知ることにより、スポーツや映画や音楽の楽しみが、一段と豊かになり深くなっていくものだ。
 私は、これからも今までと同じように「読書をする人生」を送っていきたい。そして読書に限らず、何かに夢中になる時間を大切にしたい。
 そのためには第一に、挫折せずに最後までやり遂げようとする強い意志を持つことだ。私は今年の3月にバレエのレッスンを再開した。それ以前は小1から中1の夏まで続けており、5年生くらいまでバレリーナになりたいと真剣に考えていた程だった。受験で半年ほど休んだ後も、合格発表の次の日に復帰した。
 だが、中学になり、部活等が忙しいなどいろいろなことが重なり、何か具体的な壁にぶつかったというわけでもないのだが、精神的にも疲れて、辞めてしまった。今思うと、「継続する力」が薄れたという、いわゆる挫折だったのだろうか。
 それからしばらく、私はバレエを避けるようになっていた。頻繁に見ていたバレエのDVDも見なくなった。ところが、中2の正月に、バレエ教室で最も親しかった1つ年下の友達から年賀状が来た。私がバレエを再開するのを待っているという内容だった。既にバレエから逃げた自分を内心後悔をしていたので、これを機に再開しようと決意した。だがそう決めたからと言ってすぐに再開出来るわけではない。体はガチガチに硬く、脚の曲げ伸ばしをしただけで膝がポキポキ言う始末だ(笑)。だから学年末考査が終わった3月に再開することにし、それまで柔軟運動に専念することにした。単調なストレッチばかりやっていた2ヶ月間、一度も「やっぱり辞めよう」と考えたことはなかった。久々のレッスンの際には、自分の居場所に帰ってきたと感じられ、とても楽しく心地よかった。当然、次の日かなりの筋肉痛になったが(笑)。もうどんなに部活や学校の勉強が忙しくても、バレエを辞めるつもりはない。
 第二の方法としては、自分の好きなことに集中できる環境を整える、ということが大事だろう。バレエを辞めたのは、一言で言えば挫折に他ならないが、不可抗力的な出来事が重なった時期であり、自分だけではコントロールできない問題もあった。バレエに集中しようとしても、それが難しい状況だったのだ。人間はやはり環境に左右される生き物だ。家のリビングで勉強するのは割と集中出来るが、テレビが付いていて、まして好きなタレントが出ていたとしたら、もうアウトである。これで集中出来る訳がない。「ZERO見ながら勉強するから。」などと言いながらテレビの前に陣取ってはいけないのである。(苦笑)自分で出来る限り環境を整え、家庭であれば家族にも協力してもらい、学校であれば自覚を持って授業に取り組むべきである。
 確かに、夢中になれるような自分の好きなことばかりやっていれば良いというわけではない。しかし、「自分の心のうちに持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という名言があるように、夢中になれることからは濃い経験が得られる。そこから学んだことはその後の人生にも必ず生かせる自分の財産になるはずだ。

   講評   nara

 長文のまとめから本文への導入部分、複数の方法と具体例を踏まえると、「読書をする人生」は関連性が薄い。思い切って削ってもいいかな。長文のまとめと「夢中になる」とのつながりをもう少し補足して、複数意見に展開していくとよさそうだね。
【構成・題材】第一意見:「継続は力なり」とよく言われるとおりだね。文中に「継続する力が薄れた」とあるけれど、「なくなった」わけではないところがポイントかな。薄れたことを自覚したという挫折は、決して無駄にはならなかった。なぜなら、その挫折によって、「やっぱりバレエが好き!」という気持ちを再確認できたのだからね。第二意見:これは確かに難しい。「人間は環境に左右される生き物」とは鋭いね。ここにも気持ちが関わっていて「だから、仕方ない。」と思うか、「だったら、どうすればいい?」と思うか。第一意見とともに、根本にはどれだけ夢中になれるか、その気持ちの強さが重要になる。
【表現・主題】夢中になれるものが見つかった人は幸せだ。人としての心の財産を増やしていけるからだね。夢中になれるものを見つけた人は、実はその関連事項として、いろいろな分野に興味が広がることが多い。深く広く根が張っていくようなものだ。夢中になり始めたころ「好きなことばかり」かもしれないけれど、その先の広がりもまた「好きなことばかり」やっている中で見えてくるのかもね。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)