低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
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高校1・2・3年生
真の能力 ちこちこ
学校でよい成績を収めることはもちろんすごいことだ。しかし、良い成績を収める人が学校ではあまり教えられないこと、たとえば与えられた枠を外れるとか、これまでのやり方を大幅につくり替えてみるといった、これからの世の中で今までよりもっと大切になることをうまくやるという保証はない。
世の中は、適応力を知能より評価すべきだ。
その方法としては第一に、臨機応変という発想を大切にすることだ。
私は現在、電車とバスで通学している。ある日、すべての授業が終わり、いつもどおりにバスに乗って駅まで行こうとしていた。しかし、そのとき、ものすごく激しい雨が降り、傘に落ちる雨の音がうるさいくらいだった。バス停の時刻表を見ると、あと五分でバスは来る予定だった。友達と話していたらすぐに来るだろうと思っていたが、十分たってもバスは現れなかった。歩けば駅まで約二十分。歩こうかとも思ったが、歩いている途中にバスがきたら嫌だと思うと、足が動かなかった。そして待つこと三十五分。やっとバスが迎えにきた。バスの姿が見えてほっとしたのと同時に、最初から歩けばよかったという後悔の念が私の心の中をめぐっていた。臨機応変に対応することの大切さを身にしみた瞬間だった。
第二の方法としては、学校でも応用力をつける教育をすることだ。
例えば、受験。高校受験においても大学受験においても言えることだが、学校の教科書にそった授業では、とても受験には対応できない。それは、教科書はあくまでも基本であり、応用問題に対応していないからだ。このような教育制度のせいで、学生は学校に頼るということをしなくなった。しかし、さまざまな理由で、塾や通信教育をする余裕がない人もいる。そういったことを考えると、学校教育にも「応用力」をつけることが大切なのではないだろうか。
確かに、知能が優れていることは素晴らしいことだ。しかし、適応力というのは生きていく上で必要なものである。その不可欠なものを高く評価せずに、何をよく評価するのか。
「適応力こそ人間の生きる術である。」
適応力が真の能力なのだ。
講評 sarasa
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しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
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