創造と発表の新しい学力
高校生の自作名言の説明 森川林
2012/03/12 16:23:05 36
高校生コースのテキストで、自作名言の説明が少ししか書いていなかったので、補足説明です。
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自作名言とは、自分で作る光る表現のことです。
「たとえ」が事実の描写に関する光る表現であるのに対して、自作名言は意見における光る表現です。
自作名言は、「○○とはAでなく、Bである。」という形の文です。Aの部分は世間の常識、Bの部分は逆説の真理という性格の言葉になります。
例えば、「私の家族」という題名の作文だったら、主題となる家族という言葉について、「家族とは、子供たちを社会の荒波から守る場ではなく、子供たちがその中で社会の荒波に備えて準備をする場である」など。
「戦争」という題名だったら、「戦争は、問題を解決する手段ではなく、問題の解決を遅らせる原因になっている」など。
「自然」だったら、「自然とは、人間が保護する対象なのではなく、人間がその中で暮らす土台なのである」など。
逆説性がはっきりしているほど名言らしくなってきます。
こういう自作名言を、作文の結びの5行ぐらいに入れると文章全体の印象がよくなります。受験小論文の場合は、合否を分けるキーポイントになります。
逆説性がない平凡な文は、名言にはなりませんが、項目としては形だけできていればよいとします。
平凡な文の例は、「難しい問題にぶつかっても、あきらめるのではなく、がんばるべきだ」。逆説的な名言の例は、「難しい問題にぶつかったら、がんばるのではなく、別の道を探してみるべきだ」
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