脱線の人生 (500字)
森川林(nane)
2026/04/12 17:15:43 18366
大学入試で千葉大学園芸学部を選んだのは、単純に花が好きだったからだった。
しかし、兄にもっといいところを受けると言われたので、担任の先生に[「受けるところは東大にします」と言いに行こうとした。
寒い冬の日の夕方だった。
「人生の方向は簡単に変わるんだな」としみじみ思った。
ところが、学校に着いてみると、担任の先生は帰ったというので、そのまま何も言わずに帰ってきた。
そして結局、千葉大学園芸学部に入った。
しかし、あとから振り返ってみると、自分が東大に入って最初に予定していた朝日新聞に入っていたら、それで人生は終わっていたと思う。
大学を五年間で卒業したあと、しばらくしてから自分の仕事を始めることにした。
それは、人間の生きる目的は、自分を向上させることだと思ったからだ。
自分を向上させるためのいちばんいい仕事は社長になることだと思った。
その結果、いろいろ苦労はあったけど、その苦労によって確かに自分は成長させてもらったのだろうと思う。
今、たまたま過去を振り返ってそう思った。
そして、自分のこれまでの経過を振り返ると、一言で言えば脱線の人生だったと思う。
しかし、まだ脱線は続く……。