元の記事:小3 サツキの山 4.1週 「何かをきれいにしたこと」 (1658字)
すずめ(miri)
2013/04/01 15:08:52 436 9 3年生になった生徒さんは、「じゆうなだいめい」から「題名課題・感想文」になり、毎週決まったテーマで作文を書くことになります。
「ずっと自由がいい」という生徒さん、「題名が決まっているほうが書きやすい」という生徒さん。毎年わかれるところですが、「どんなテーマでも、ぴったりな実例(似た話)をみつけてきて、そこからうまく自分の意見・感想を導き出す」力をつけていきましょう。
作文の中核をなすのは、「似た話」です。テーマに合った似た話をお子さんと探してみましょう。雑談風に楽しく対話してください。
○「自分の過去の体験」……前の話
○おうちの方や友だちに取材した「他の人の体験」……聞いた話
○(科学読み物の感想文などで)百科事典やネットで……調べた話
(○(感想文で)もし~だったら ……想像した話)
その中で自分の話一つと、聞いた話一つ、くらいの目安で作文に入れます。
その時、「あまりぴったりじゃないかもしれないけれど」「課題とは、○○という言葉しかあっていない」ということでもかまいません。毎週書いていくうちに、対話のコツ、話を提供するコツもわかってくると思います。
さて今週は、「何かをきれいにしたこと」。春休みという、学年の節目は一年に一度です。前の学年で使ったものや、ノート・テストなど、しまったり、捨てたりする必要のあるものがたくさん出ますね。あーあ、片付けなくっちゃ。
また、転勤の季節でもあるので、お引越しをなさるおうちもあるでしょう。それに伴う荷物の整理、部屋の片づけ、清掃。子どもにはこれはちょっとワクワクかもしれません。
その他、この時期に限らず日常的な掃除・片付けの話でもOK. さらに「(誰かの? 自分の?)心をきれいにした」などという話もすばらしいですね。
実例1
母「そうねえ。一番印象に残っているのは、小6の春休みね。めったに部屋の片づけなんか自分でしなかったのに、この時はがんばってやったわ。」
子「へえ、そうなの。中学生になるから?」
母「そうよ。制服とか英語の勉強とか、部活とか、楽しみでね。ちょっと大人になるような気分で、子どもっぽいキャラターの文房具や、身の回りのものを片付けたくなったのよね。」
子「ふうん。全部捨てちゃったの?」
母「ううん、妹にあげちゃったわ。」
実例2
父「きれいにしたこと……そういえば、先週会社の大掃除があったよ。」
子「わあ、それぴったり!」
父「ビルを移転するから、大変だったんだよ。」
子「パソコンとかコピー機とかたくさんあるんでしょ。」
父「そうなんだ。それに大きな書類棚とか書棚もあるしね。」
子「重そうだね。」
父「うん、でも、それを移動させたら、思いがけないものがみつかったり、探していたものがあったりして、みんな大笑いだったよ。」
子「楽しそう。今は、その部屋は空っぽなの?」
父「うん、何にもない。7年前にここに来た時のことを思い出すなあってみんなで話したよ。その頃はね……」
子「それって、ぼくがまだ赤ちゃんの頃だ!」
こんな調子で、何も特別な話でなくてよいのです。子どもは、大人の「子ども時代の話」に興味津々です。それもどちらかといえば、「お父さんはこんなに優秀だったんだぞ」という話よりも、「実は、お父さんにもこんな失敗が……。」という話のほうが人気があります。中には、「話はしたけれど、これは作文には書かないで!」というくらいのネタもあるようです。
毎週、こんな調子で対話をしていくと……。思春期の難しい時期にも、「まったく親とは口も利かない」状態は避けられるかもしれませんし、時事問題について、熱い討論をするようになることも夢ではありません。何より、対話によって親子の結びつきが強いものになるのは明白です。
さあ、お宅でも、今週から対話を始めてみましょう!
<<授業の渚>>
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