物の価値をお金に換算せずに考えるほうがいいと思う。
一つ目の理由は私はその物の値段よりも、思い出、時間が大切だと思っている。私は一枚一枚もらった手紙をフォルダーにしまっている。友達がそうしているかは知らないが、私は友達、家族、親戚からもらった手紙はただの紙でも気持ちを込めて書いてくれた文章が書いてあるから取っておいて、保管している。私は暇な時間に、振り返ってその手紙を読んだりしている。そうすると嬉しくなって心が温まる。
二つ目の理由は何でも値段で考えると、判断がゆがむから。「高いから大切にしよう」「安いから使い捨てでいい」という発想は、物との本来の関係を壊す。たとえば、100円ショップで買ったメモ帳でも、毎日使い込んで手に馴染んだものは愛着が湧く。一方で、奮発して買ったブランドの手帳が、結局ほとんど使わないまま棚の奥に眠っていることもある。値段は物を手に入れるときの目安にはなるけれど、その物をどれだけ大切にするか、どれだけ長く使うかは、価格とは別のところで決まる。耐久性も愛着も、値札には書いていない。
確かにお金に換算したら比較がしやすく、似たような物でも値段という共通の基準で選べる。だが、お金は物を手に入れる手段であって、物の本質を決める尺度ではない。