元の記事:2月3週の課題について (1157字)
はらこ harako 2024/02/15 12:23:00 29551 3
月曜日クラスのみなさん、こんにちは。
来週は2月3週の課題です。予習シートを書いて、オンラインクラス一覧にある「発」のところからアップしておいてください。
☆ゆうかさんは、夏目漱石の「坊ちゃん」を通して個人と世間について考えます。欧米社会はキリスト教の精神の上に成り立っているので、個人と神は絶対的な関係を結んでいます。一方、日本では、世間という曖昧な関係の中に個人が存在しており、自分の意見よりも義理や人情の方が優先されることがあります。「個人主義が欠けていおり、世間に流されやすい面が問題だ」または「欧米の個人主義を真似ているだけで、世間をおろそかにしているところに問題がある」。どちらのスタンスでも書けそうです。
☆けいとさんは「科学は記述から始まる」の意見文です。実体があるから言葉が生まれるのでなく、言葉がつけられるからその実体があるように見えてくるという話です。たとえば、フランス語ではチョウとガは同じくくりで、どちらも「パピヨン」と言います。英語では兄も弟も「brother」であり、あまり区別をしないようです。日本では「チョウ」「ガ」という言葉があるので、ひらひらと飛んでいる姿を見つけて「あっ、チョウだ」「うえっ、ガがいる!」と認識します。「家を継ぐ」という文化がある日本なので、兄や弟という区別が必要なのかもしれません。言葉があることで世界の認識が豊かになる反面、言葉によってその言葉で表されたもの以外は見えなくなる可能性もあります。言葉を厳密に使うことについて考えてみましょう。
☆ゆうきくんは、観客参加の芸術鑑賞についての意見文です。コンサートにおいて観客は演奏者から隔離され、静かにしていなければいけません。しかし元来は「音楽のあるパーティ」といった社交の場で、客がおしゃべりをしながら音楽を聴いていたようです。最近では、作品に触ってもOKの美術館や幼児がわいわい楽しみながら聴けるコンサートがあります。観客参加のマイナス面を反対意見への理解として考えながら、観客参加の方向が時代の流れだということで意見を書いていくといいですね。
☆みうさん、ともやくんは「ヨーロッパにおけるリンゴの」の感想文です。日本人の過剰な美意識について考えます。一般的なスーパーで販売されている野菜や果物は、虫食いがなく色艶もよいものばかり。見た目優先の消費者に買ってもらうために、やむなく生産者は農薬を使って野菜を作っているという実情もあるようです。外見より中身が大事だと感じたこと、包装が過剰でもったいないと思ったこと、身なりが立派だけど心が残念な人(笑)などを実例に書くといいですね。日本人は「わび・さび」を味わえる感性を持っているので、質素な美しさを大切にする美意識を取り戻すことも必要かもしれません。