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ゆうと aetoku 2025/05/25 23:53:49 48911
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創造には情念の力が必要であり、それは芸術や学問、日常生活においても同様である。エジソンの「必要は発明の母である」という言葉があるが、この「必要」には二つの意味がある。「ニーズ」は外部状況や過去の経験から導かれる理性的な必要性であり、「ウォント」は内面から生まれ、現在や未来に向かう欲望や渇望を含んだ必要性である。創造には両者とも必要だが、ある時点で「ウォント」が生まれなければならない。爆発したくなるような情念が創造の原動力となるのである。企業も「消費者のニーズ」ではなく「ウォント」を見抜くべきである。進路選びも同様で、情報から割り出されたニーズに基づくだけではなく、「この学問をしたい」「この仕事につきたい」という強い意志、すなわちウォントがなければ挫折する恐れがある。困難な状況で成果を上げた数学者たちも、内なるウォントによって動かされていた。創造における飛躍には、この内なる欲望の力が欠かせない。
そのための方法としては、第一に、目標を明確に定め、その目標を必ず実現させるという強い信念を持つことが何より重要である。目標が定まらなければ、進むべき道もおのずと見えてこないし、途中で迷いが生じたときにも、自分を支えてくれる軸がなくなってしまう。だからこそ、たとえ周囲の状況が厳しくても、心の中にしっかりとした目的意識を持ち、それに向かって一歩ずつでも進んでいく覚悟が必要だ。
また、第二の方法としては、社会の固定観念や一般的な常識に惑わされすぎないことも大切だ。社会には、「こうでなければならない」という枠組みが多く存在しているが、それに縛られていては、自分の本当の可能性を狭めてしまうことにもなりかねない。他人の目や評価を気にしすぎるあまり、自分のやりたいことを後回しにしてしまうようでは、心から納得のいく人生を歩むことは難しい。時には勇気を持って、既存の価値観に疑問を投げかけ、自分自身の感性や考えを信じて行動することが、未来を切り開く鍵となる。
確かに、現実を直視し、「今やるべきことは何か」を的確に見きわめ、計画的に取り組む姿勢も必要である。しかし、それ以上に大切にしたいのは、自分の内側から自然と湧き上がってくる熱意や情熱だ。『知識がはしごを作ったのではなく、二階に上がりたいという熱意がはしごを作ったのだ。』という名言が示すように、人を本当に動かすのは、冷静な思考よりもむしろ心の奥深くにある強い願望や想いである。私は、そんな熱意を心に抱きながら、たとえ困難な状況にあっても、自分の信じる道を前向きに歩んでいきたい。