元の記事:12月2週の作文の書き方です (1983字)
きら kira 2025/12/06 18:50:40 56539
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月曜20時の作文クラスのみなさまへ
お世話になっております。一気に冬らしい気候になりました。今年の作文もあと二つとなります。毎月三作品と清書、全作完成とはいかなくても、積み上げの成果は実感できますね。授業に参加して構想を発表することも、実力アップにつながっています。
12月2週の作文の書き方です。
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【ムベ】感想文です。先着優先の行列はよいルールだと書かれています。
★ 1000字以上
まず、要約です。「今日の都市生活に欠かせない行列という社会現象がある。」「行列をつくって順番を待つという習慣は、たとえば士農工商の身分制社会ではかんがえられないように、元来が西欧の近代社会に特有な行動様式なのである。」「民主主義には一定の均質性が必要だが、行列を見ていると、工業化社会が近代民主主義の母胎であることがよくわかる。」
〇民主主義の国では行列というようなルールが浸透しているという話です。
★是非の主題 ここから「私は行列に賛成だ。」という主題をあげて理由を考えます。
●第二段落は 「第一の理由は」と書き出して、まず理由を表すまとまった一文を置きます。
★ 複数の理由一
「第一の理由は、ルールを守ることによって物事がスムーズに進むからだ。」そのあと自分の体験例などを具体的に。
◎ 体験実例
通学などで公共交通機関を使う時は、みんな整然と並びます。学校の全体行事などでは、クラスごとに列をつくりますね。
●第三段落は「第二の理由は、ルールを守らないと混乱が起こるからだ。」
テーマパークなどでは、みんなが自然と順番待ちができるようにうまい誘導ができています。大きな空港もルールが徹底しているから、海外への旅行も安心安全です。
★データ実例・長文実例 数字や固有名詞がわかるようなデータを入れて説得力のある文章を書く練習です。
テーマパークの入場者数や、海外旅行の件数などが使えそうです。
●第四段落
★ 反対意見への理解「確かに、個々の事情を考慮するべき案件もある。」と反対意見に理解をしめします。
つぎに「しかし」と展開して、
★ 名言の引用 最後の主題の前に
「〇〇〇という名言があるように」と引用します。
しかし、「『悪いことそのものがあるのではない。時と場合によって悪いことがあるのである。』という言葉があるように、行列という民主的なルールは大切だ。」
【ユーカリ】感想文です。日本人と欧米の人との対話の違いを述べている文章です。
★1000文字
〇まず、要約です。
欧米では客観的に事実を見つめその事実に対して語り合うが、日本では話し手の意向に配慮して意見を言い合う。そのため、欧米人は「いいえ」をはっきりと言うが、日本人は「いいえ」を控えめに言ってしまう。事実の否定が相手の考えや感じ方の批判にまで及ぶと考えてしまうのである。日本人の表現の仕方は、外国人にとって理解しがたいことなのである。
〇日本人は「いいえ」と言えないという文章です。
●二段落目は導かれる一つ目の意見 意見Aをあげます。
★ 複数の意見一
「欧米人のように「いいえ」をはっきりと言うことも大切だ。」
◎ 体験実例
断りにくいなと思って、あいまいに対応していて、結局引き受けることになって苦労したというような体験を考えてみましょう。友達といると、みんなの意見についつい合わせてしまいがちです。
●第三段落は、意見Aとは両極の立場の意見Bをあげます。
「一方、日本人のように「いいえ」を控えめに言うことにも良さがある。」
相手に配慮して、傷つかないようにするケースです。
★昔話実例 社会実例を昔話や童話の引用として書いていく練習です。
(例)たとえば「竹取物語(かぐや姫)」では、帝や大臣たちから求婚されたかぐや姫。月の世界の人ですから、断らなければなりません。そこで、決して取ってくることのできないものを取ってきたら結婚しますと応えました。奥ゆかしいですね。
★★二段落目と三段落目を入れ替えて、はっきり言う方に昔話実例を入れるのも効果的です。
●第四段落 ★ 総合化の主題
まず、意見A,Bの両方に賛同します。
「確かに、自分の意思をはっきり伝えることも、相手に対する思いやりをもち意思表示をすることも大切だ。」
「しかし、」と展開し、名言を引用したあと★ 名言の引用、意見Cです。
「しかし、いちばん大切なことは、『辞書のような人間になることではなく辞書をうまく使えるような人間になることが勉強の目的である』という名言もあるように、表現の仕方ではなく相手に伝える内容そのものである。」
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よろしくお願いいたします。
きら