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ゆうと aetoku 2026/08/02 18:53:27 65302
バルカンで流血が繰り返される原因を、歴史における断層による必然の運命として片づける見方がある。だが問題は、過去が現在を決定するというより、現在が過去を操っていることにある。セルビア人とクロアチア人は、実際には同じ言語を話し、何世紀にもわたって同じような村落生活を営み、宗教上の特徴も目立たなくなっていた。違いが小さいほど差は想像のなかで増幅され、相手との比較においてしか自己確認できなくなる。そこで双方の民族主義派の政治家たちは「微差のナルシシズム」を利用し、自分たちはなんの非もない犠牲者で、相手側は民族虐殺の殺人鬼だという作り話をこしらえた。民衆はそれが真実ではないと知っていたのに、言葉による事前の煽り立てが共生関係を切り崩し、殺戮世界の下地となった。民族共生の平和がなぜ崩れたかは、いまも満足には答えられていない。私たちは、相手との比較によって自己確認をすべきではない。そのために考えられる方法は二つある
第一の方法としては、自分に自信の持てることを見つけることだ。
第二の方法としては、敵を想定しなくても済むように国の内側を安定させることだ。」
確かに、相手との違いで自分を見つめることは大切だ。しかし、自分の問題を棚に挙げて、相手と比べて或いは相手を攻撃して自分を安心させるような自己確認の方法は不毛である。