本日の一字 「辰」 かんじのいと
2012/05/09 10:37:28 22
本日の一字は……「辰」。
今年の干支ということで、facebookグループには年始に投稿いたしました。
投稿者Kさん:
「今年は辰年なんですね。海外にいるとまったく忘れてしまって…。平成も忘れつつあり、子供たちは平成!?なんか遠い話だね~なんていっています。教えてくれてありがとうございます。」
管理人いと:
「平成ももう24年、ということは干支も二周していることになりますでしょうか。海外で迎える新年というのは、やはり違うものでしょうか?」
投稿者Kさん:
「私が住んでいる米国は、1月2日から子供たちも夫も学校、仕事が始まります。ゆっくりお正月を楽しむ日本が懐かしいです。
でも、年越しそば、お雑煮はちゃんと食べましたよ。」
といった、世界中にネットワークが広がっているfacebookならではのコメントから、
投稿者Yさん:
「中国では十二支の中で一番人気が中国を象徴する龍だそうです。 ところで漢字、龍、竜、辰はどう使い分けるのでしょうか。 生徒に聞かれて困ったな~でした。ご存知でしたら教えて下さい。」
投稿者Mさん:
「下記が詳しく調べた内容です。
私も勉強になりました。
●『辰』
もともと、年・日・時刻・方位などを表す言葉。
(辰時は午前7~9時である。)
言い伝えによると、竜の一群が雨を降らせる時間であるため、この辰時に竜が配された。
「辰」は『漢書』律暦志によると「振」(しん:「ふるう」「ととのう」の意味)で、草木の形が整った状態を表しているとされる。後に、覚え易くするために神話上の動物である龍が割り当てられた。
●『竜』
中国人が創造した、もっとも神聖な生き物のイメージであり、神霊の観念を形として表したものである。
麒麟・鳳凰・霊亀とともに四霊のひとつとして扱われる。
鳥や獣、水棲動物、自然や天象の精華を一身にあつめ、ヘビの頭、シカの角、ウサギの眼、ロバの口、ヘビの体、魚のウロコ、タカの爪、馬の歯などを持っている。
空を飛び、道を走り、さらには水中も泳ぐことができる。
その啼き声によって雷雲や嵐を呼び、また竜巻となって天空に昇り自在に飛翔すると言われる。
旧字体では「龍」だが、字としては「竜」の方が古く、甲骨文字から使われている。荘厳にするため複雑にしたのが「龍」である。
●『龍』
人名用の漢字。古くは、金文・篆書体で利用とされている。
もともと、「竜」から発展してきたもの。
左側にある「立」+「月」で「竜」を表し、右側に模様や長い胴体を表したものがついて、中国などの「龍」を表す。
「竜」は「龍」を省略した字体で、意味の違いは無い。」
投稿者Yさん:
「早速のお返事どうもありがとうございました。 わかりました。 日本では辰を見るけれど、中国にはないのですね。 それにしても『龍』という字はカッコいいですよね。 凧にもこの字があるとどんどん飛んでいきそうで。」
管理人いと:
「おおー、私も勉強になりました!
先に『竜』があり、あとからわざわざ『龍』を作った、というのは意外でしたね。字というものは簡略になっていく一方だとばかり……」
という勉強になるコメントまで、たくさんお寄せいただきました。
奇しくも近頃は“竜巻”が世間を騒がせています。
本日も大気が不安定とのこと、皆様十分にご注意ください。
「漢字の糸」(
http://www.facebook.com/home.php#!/groups/176689672384714/ )