- ● 【重要】講師資格試験を申し込んだ方全員に電話相談、及び、掲示板にメール登録
森川林
2012年03月28日 17時53分22秒
58
みなさん、こんにちは。中根です。(これは森林プロジェクトのfacebookグループに投稿したものと同じです)
言葉の森の通信教室の春の宣伝もやっと完了しつつあります。
この2、3月は、問い合わせがかなり多くて大変でした。大繁盛です(笑)。
さて、森林プロジェクトの登録メンバーの方に重要なご連絡です。
◆1、講師資格試験を受験中の方、合格した方に、これから個々にお電話します。(中根、又は、山田から)
これは、これから何をしていいかわかりにくいという方が多いと思うからです。
こちらから電話をする前に、早めに電話相談を受けたい方は、言葉の森に先にお電話をくださっても結構です。
0120-22-3987(「丸い庭、二つ咲く花」と覚えてね)平日9:00-20:00
◆2、講師資格試験を受験中の方、合格した方のメールに、「森林プロジェクト」の掲示板の更新情報が流れるようにします。
この更新情報が不要な場合は、あとでメール登録を削除してください。
別のメールを登録することもできます。
http://www.mori7.com/okash/emailtr.php
なぜ掲示板の更新情報をメールに流すかというと、講師資格試験を受験中の方の中には、まだfacebookに登録していない方も多いからです。
また、facebookにも登録していても、facebookを開く頻度が少ない方もいると思うからです。
重要な連絡事項は、この掲示板からのメールを見ればわかるというようにしたいと思います。
facebookグループと掲示板と手引の関係は次のようにします。
○森林プロジェクトのfacebookグループは、連絡と交流の場で、だれが何を書いてもよい。
http://www.facebook.com/groups/shinpro/
○森林プロジェクトの掲示板は、事務局のみが投稿する形で、重要な連絡事項やfacebookグループの記事の主なものを再掲する。
http://www.mori7.com/okash/
○森林プロジェクトの手引は、永続的に重要なものを掲載する。
http://www.mori7.net/shine/shinete.php
以上です。
よろしくお願いします。
- ● 先ほどのスパム投稿削除しました
森川林
2012年03月28日 14時16分26秒
45
先ほど、英字だけのスパム投稿がありました。
取得したIPは、他の掲示板も含めてアクセスできないようにしておきました。
しかし、別のIPでスパム投稿も今後あると思いますので、掲示板などの書き込みにあるリンクは(相手が知っている人でないかぎり)クリックしないようにご注意ください。
- ● 森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 6 日本から生まれる創造文化産業
森川林
2012年03月21日 20時54分13秒
43
これは、言葉の森のホームページの記事と同じです。
====
今回の記事は、前回の「オープン長文」の記事と同様、森林プロジェクトの話とは直接の関係の少ないものです。しかし、先々の展望まで結びついている方が、今の活動の方向もはっきりすると思うので、森林プロジェクトの話の延長として書きました。
森林プロジェクトは、子供たちの教育を他人任せではなく自助の精神で担っていくという考えで成り立っています。この自助の精神は、これからの社会が方向転換するためのキーワードとなります。
江戸時代の日本は、当時の世界最大でありながら、しかも世界で最も清潔で安全と平和の保障された都市である江戸を形成していました。その江戸の清潔と安全と平和を支えていたのは、住民の自助の精神でした。自助の文化が社会のすみずみにまで広がることによって、コストのかからない高度な都市の繁栄を築いていたのです。
森林プロジェクトで、教育を家庭と地域の自助の精神によって運営することができれば、同じことは他のさまざまな行政サービスにも波及していきます。そして、更に、これまで企業が一手に引き受けていたサービスも、住民の自助の活動の中に移転していくでしょう。
これが未来の社会の姿です。
今、世界中には満足に教育を受けられない子供たちがたくさんいます。その子供たちが学べる学校を作ってあげることは、当面は必要でしょう。しかし、この学校制度というものは、既に先進国では限界が現れつつあります。コストと効果の関係が次第に薄くなり、コストをこれ以上かけてもそれに見合った効果が現れなくなりつつあるのです。
同様のことが、教育以外の分野にも生まれています。その行き詰まりの根本にあるのは、分業化や専門化という言葉で成り立っていた他人任せの経済の仕組みです。他人任せの経済の中では、公共サービスはコストを無視して肥大化します。その一方で、民間によるサービスは、コストを重視するが故に、そのサービスを支える雇用を、派遣化、自動化、外注化などで徹底して切り詰めています。無駄な公共サービスと、雇用を生まない民間サービスが、現在の社会の停滞を生み出しているのです。
これを克服するのが、自助の経済です。住民どうしが自分たちで作れるものを互いに作り合い、互いに売り合い、互いに買い合うことによって、経済を回していくのです。
子供たちの教育という社会の要となる部分で自助の文化による運営が成り立てば、それはこれまで公共サービスに任されてきた部分ももちろん担うことができ、更に、民間サービスに任されていた部分も、担うことができます。そして、それ以上に、これまでサービスとして成立していなかった新しい文化産業が、自助の経済の中から生まれてくるのです。
現在の世界の行き詰まりは、工業社会のフロンティアがなくなったところから来ています。製造業における需要のフロンティアがなくなったにもかかわらず、供給の力だけが続々と新興国に移転しています。その一方で、先進国で使い道のなくなったマネーが、マネーゲーム中心に使われているというのが今の社会の停滞の原因です。この行き詰まりを打開するのは、先進国における新しい創造文化産業で、この産業によって新しい雇用と消費と文化と産業が生まれてくるのです。
だから、森林プロジェクトに参加した人たちは、子供の作文や他の勉強が軌道に乗って余裕ができてきたら、自分の持っている特技や趣味に磨きをかけて、それを新しい仕事として提案することを次の目標として考えていくことができます。最初のうち、そこで回るお金の額は小さなものでしょう。しかし、このときのお金の流れは、これまでの他人任せの時代の経済と違い、一方通行ではありません。
これまでの国際分業というグローバリズムの世界では、マネーはより少ないコスト、より多い利益を求めて一方向に流れるだけでした。これからは、人間どうしのつながりのある中で、売った人がすぐに買い手になり、買った人がすぐに売り手になるという形で、お金が天下を回る仕組みが生まれます。
この中で優れた力をつけた商品の中には、日本のアニメ文化のように、海外に輸出する力を持つものも生まれてくるでしょう。そのときに、日本がその新しい文化を輸出するだけでなく、新しい日本文化を支えている原理である自助の文化を輸出することで、世界中が真に豊かで人間的な社会の建設に向かって進みだすのです。(終わり)
- ● 森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 5 オープン長文
森川林
2012年03月19日 14時07分18秒
40
これは、言葉の森のホームページの記事と同じです。
====
これまでの記事では、作文の勉強における家庭での準備から、SNSを使った作文発表会の可能性までを説明してきました。
この話は、まだ続きがあります。
子供たちが、毎日の自習で暗唱したり音読したりする長文は、社会全体の共有財産となります。どんな文章を読んでもらいたいかを決めるのは、それぞれの親です。
人によっては、子供に読ませたい長文を自分で作るという人も出てくると思います。かつての赤い鳥運動では、子供たちにいい物語を読ませるために、芥川龍之介、新見南吉、小川未明などの優れた文学者が手弁当で参加しました。これが更に大きく広がるのが、インターネット時代の文学運動です。
言葉の森では、facebookのオープン長文グループや、言葉の森のホームページの中で、この運動を進めていきたいと思っています。言葉の森の教材として作られた暗唱長文や音読長文は既にありますが、このほかにオープン長文グループで掲載された文章の中から、それぞれの親子が自分の好きな長文を選べるようにしていきたいと思います。
実は、言葉の森の子供たちが読んでいる、小1から小3までの読解マラソン長文集は、言葉の森の講師が書いたものです。この長文を作成したときの基準は次のようなものでした。
1、物語的な文章は既に世の中にたくさんあるので、説明的な文章にする。しかし、単に事実や知識を並べるようなものではなく、原因や理由の関係のような構造的なことわかり、知の喜びを感じられるようなものにする。
2、子供向けに易しい言葉に直すのではなく、難しい言葉であっても必要なものはそのまま使う。
3、勇気、知性、愛の感じられる内容にする。
4、笑いのある文章にする。
5、そして、長期間の暗唱に堪えるような洗練された表現の文章にする。
この中で、いちばん難しいのは「笑いのある文章」でした。しかし、その笑いを工夫したダジャレなどの部分がやはり子供たちにいちばん受けたのです。
暗唱や音読というのは、単純な繰り返しです。その繰り返しの単調さに花を添えるのが笑いです。落語が何度聞いても面白いのは、そこに笑いがあるからです。もし、内容を伝えることが目的の話だったら、一度聞いた話を二度も三度も聞きたいと思う人はいないでしょう。
私は、こういう文章が、今後、文学のひとつのジャンルになると思っています。今は、だれもがブログなどで文章を書く時代ですから、文章を書くこで成り立つような面白い仕事はまずありません。しかし、ジャンルを特定すれば、文章を書くことは十分に個性的な仕事として成り立ちます。
それは、子供たちのために、勇気と知性と愛のある話題を、科学的な説明文の文章で、笑いを入れながら、美しい日本語で書くというジャンルです。
今、こういうジャンルは、文章としてではなく、主に学習漫画のようなものでカバーされています。しかし、学習漫画は、絵に頼って理解してしまうため、文章の部分が簡略化されがちで、思考力を鍛える点では物足りない面があります。また、学習漫画の多くは、因果関係の説明のような知の喜びを喚起する方向ではなく、単なる物知り的な知識を並べる方向になっているようです。
今後、子供たちのための音読長文用の文章を書くというジャンルが、文学を志す人の大きな目標になる時代が来ると思います。言葉の森のオープン長文を、そのきっかけにしていきたいと思っています。
(まだつづく)
- ● 森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 4 発表
森川林
2012年03月13日 20時48分18秒
39
作文の勉強は、普通、作文を書き終えたあとの評価までで終了します。作文を書き終えたあと、その作文を発表する機会というものはこれまでもありましたが、それは双方向のコミュニケーションの乏しいもので、それほど子供たちの関心を引くものではありませんでした。
しかし、現代の情報ネットワーク環境を利用すれば、この発表とコミュニケーションを結びつけていくことができます。そのやり方は、次のようなものです。
まず、子供が書いた作文の中を月に1回清書させます。その清書には、できればその子のかいた絵も入れておきます。また絵と文章以外に、その作文の内容を典型的に表している部分を大きく四行詩のような形で書き出させておきます。
なぜ絵や四行詩を作文に付け加えるかというと、一目でその作文の印象を見ることができるからです。発表会で、文字だけの作文がずらっと並んでいても、なかなか読む気はおきませんが、絵や四行詩が書いてあると、その印象で中身の作文も読みたくなることが多いからです。
そのように仕上げた清書を、インターネットを利用して、発表会用の掲示板などにアップロードします。今は、画像以外に、動画なども手軽にアップロードできるようになりました。だから、子供が自分の作文を暗唱して、原稿を見ずにスピーチするような発表の仕方もできます。
発表会の掲示板などにアップロードされたA君の作文を見て、Bさんの親子がコメントを書きます。すると、A君の親子もそれを見て、今度はBさんの作文にコメントを書きます。このように、発表とコミュニケーションを両立させていけるのが、SNS時代の作文発表会です。
従来の作文発表会では、全員の作品を並べるだけでしたから、発表会らしいまとまりをつけるために、コンクールやコンテストで優秀作品を選ぶという形になりがちでした。しかし、この優秀作品を選ぶという方法は、大多数の子供にとって何の意味もありません。そして、書くこと自体が好きで書いている子供たちにとっては、かえってマイナスの面も大きかったのです。
コンクールより、もっと手をかける方法としては、先生が一人一人の作文にコメントを書くということも考えられますが、そういう無理なやり方は長続きしません。SNS型の双方向の発表会であれば、どの子も同じように主人公として参加できます。
そして、この動きがもっと広がれば、その子の書いた作文を、家族や友達が見るだけでなく、田舎のおじいちゃんやおばあちゃんが見てコメントを書くこともできるようになります。近所のおじさんやおばさんがコメントを書くというケースも出てくるでしょう。
これが、子供の成長を中心にした社会作りにつながっていきます(「大人の仕事を中心にした社会」から「子供の成長を中心にした社会」へ)。そして、この場合、子供の成長とは単なるペーパーテストの成績のことではありません。子供たちにとって最も大切な、日本語で読み書き考える力と、創造性の精神と、他人に共感する力を育てていくことになります。
こうして、日本の社会のすみずみまで作文文化が広まったとき、日本は、世界中の人々の理想となる、新しい知性と愛と創造の国になっているのだと思います。
- ● 森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 3 「作文を書いているとき、書いたあと」
森川林
2012年03月12日 18時55分12秒
38
子供たちが作文を書いているとき、ある程度スペースのある場所でしたら、巡回指導のようなことをします。子供たちが書いている様子を見るために、ときどき先生が机の間を回ります。そして、「きれいな字だね」とか、「長く書いているね」などと短く声をかけて励まします。小さなミスだったら、その場で簡単に直してもかまいません。しかし、基本は褒めて回ることです。この机間巡視は、時間がなければやる必要はありません。
子供たちが作文を書いたあとの添削や評価はどうしたらいいのでしょうか。評価は、基本的に子供たちが自分で判断してやるようにします。構成の項目ができていれれば「枝」のマーク、題材ができていれば「葉」のマーク、表現ができていれば「花」のマーク、主題ができていれば「実」のマークを子供が自分で書くようにします。
先生が作文に書く赤ペンは、項目のできているところ、表現や実例や感想がその子らしいところを中心に、◎をつけたり、傍線を引いたりします。誤字や誤表記があれば△をつけて直しておきます。しかし、すぐに直ることを要求しません。子供は何度も同じ間違いをするからです。
作文に表記のミスがあるのは、読む練習がまだ不足しているからです。読む練習を重ねていけば、何も注意しなくても自然に直ります。又は、一言の注意だけで直ります。しかし、読む力が不足しているうちは、何度同じことを言っても同じ間違いを繰り返します。そのときに、注意だけで直そうとすると、親や先生がだんだん叱るような直し方になるので、子供の方も注意されることに対して負担を感じるようになります。
勉強は、早く上達させようとするとかえって長続きしません。気長にゆっくり直していくようにすると、いつも穏やかに指導をすることができます。
評価する項目は、事前に指導した項目の出来具合だけにとどめます。事前に指導したことを、事後に評価するというのが教え方の鉄則です。指導と評価が一致していれば、子供たちは安心して作文を書くことができます。
よくない例は、次のような指導と評価です。
例えば、「会話を入れて書こう」とし指導していて、子供が会話を入れて書いた作文を持ってきたとき、「確かに会話は入ったけど、字が汚いねえ」と評価するのは、評価のルール違反です。
逆に、事前に、「ていねいに書こう」としていて、子供がそれなりにていねいに書いて持っていったとき、「確かに字はていねいになったけど、字数が短いなあ」などと評価するのもルール違反です。
要するに、事前に指導していないことは評価しないということです。評価する必要があった場合は、それは次回の指導に回して、指導したあとに評価するという形をとるようにします。
※次回は、作文の発表会。
- ● 高校生の自作名言の説明
森川林
2012年03月12日 16時23分05秒
36
高校生コースのテキストで、自作名言の説明が少ししか書いていなかったので、補足説明です。
====
自作名言とは、自分で作る光る表現のことです。
「たとえ」が事実の描写に関する光る表現であるのに対して、自作名言は意見における光る表現です。
自作名言は、「○○とはAでなく、Bである。」という形の文です。Aの部分は世間の常識、Bの部分は逆説の真理という性格の言葉になります。
例えば、「私の家族」という題名の作文だったら、主題となる家族という言葉について、「家族とは、子供たちを社会の荒波から守る場ではなく、子供たちがその中で社会の荒波に備えて準備をする場である」など。
「戦争」という題名だったら、「戦争は、問題を解決する手段ではなく、問題の解決を遅らせる原因になっている」など。
「自然」だったら、「自然とは、人間が保護する対象なのではなく、人間がその中で暮らす土台なのである」など。
逆説性がはっきりしているほど名言らしくなってきます。
こういう自作名言を、作文の結びの5行ぐらいに入れると文章全体の印象がよくなります。受験小論文の場合は、合否を分けるキーポイントになります。
逆説性がない平凡な文は、名言にはなりませんが、項目としては形だけできていればよいとします。
平凡な文の例は、「難しい問題にぶつかっても、あきらめるのではなく、がんばるべきだ」。逆説的な名言の例は、「難しい問題にぶつかったら、がんばるのではなく、別の道を探してみるべきだ」
- ● 森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 2 勉強の開始
森川林
2012年03月08日 19時29分21秒
35
作文の勉強は、他の勉強と比べると、始めるときに大きなエネルギーを必要とします。だから、毎週同じ曜日の同じ時刻に勉強すると決めておきます。
この時刻を守るということが、勉強を長続きさせるうえで最も大切です。つまり、親の都合で曜日や時刻を変更しないということです。変更するぐらいなら、その週の作文の勉強は休みにすることです。それぐらいはっきりと勉強する時刻を決めておくことが大事なのです。
よくテレビやラジオの放送講座で、長続きする人は、その放送時間に合わせて勉強する人だと言われています。録音や録画をして、あとで時間があるときに見ようと思っている人は、録画がたまるだけで長続きしないようです。
家庭学習も同じです。やると決めた曜日と時刻に合わせて、そのほかの生活の予定を調整していくことが勉強と生活を両立させるコツになります。
ただし、親は、いろいろと生活が忙しいので、必ずしも子供の勉強時間に合わせて、勉強を見てあげる時間をとれないことがあります。また、親が一緒にいて子供に教える場合も、突然、「さあ、作文の勉強ですよ」とは言いにくいときもあると思います。
そこで、言葉の森のホームページの授業の掲示板に、授業の様子を動画でアップするようにしました。これを見ると、家庭で親子だけで勉強する場合も、孤独にやっているのではないという感覚が持てると思います。そして、親が忙しい場合は、子供がこの動画を見ることをきっかけにして自分から勉強を始めるという形がとれるようになると思います。
この動画のページは、実は参加型のページです。言葉の森が動画を提供するだけでなく、お父さんやお母さんが、その日の授業の説明を動画で撮影してyoutubeにアップし、そのリンクを貼りつけていただくこともできます。このシェア(共有)の精神が、森林プロジェクトの運動の重要な要素です。参加に制限はありませんので、機会を見てぜひやってみてください。(つづく)
※次は、作文を書いているときと、書いたあと。
- ● 小4の子の暗唱その2
森川林
2012年03月08日 19時01分53秒
34
授業前に、子供の暗唱と読書をチェックしています。
本人が作文ノートに、暗唱する長文の題名と番号、読んできた本の書名と今読んでいるページ数を書いてきます。
先生は、暗唱を聞きながら、作文ノートを見てコメントなどを書いています。
暗唱を毎日やっている子は、ほぼノンストップですらすらと読むので、暗唱がもとの文章と合っているかどうかを細かくチェックする必要はありません。つっかえたり考えたりして読んでいる場合は、毎日の暗唱ができていないということです。
家庭での暗唱チェックもこんな感じで、お母さんが食事の支度をしながら、子供の暗唱や音読を聞くともなしに聞くという形になると思います。
- ● 森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 1 家庭での自習
森川林
2012年03月07日 20時51分14秒
33
言葉の森では、お母さんやお父さんが、自分の子供や近所の子供に、自宅などで作文を教える「森林プロジェクト」という運動を始めています。
その全体の流れを何回かに分けて説明します。
まず、希望者は、講師資格試験を受験し、講師資格試験のテキストを頭に入れます。
教材は、森林プロジェクトのページからプリントできます。
教材のプリントは、ブラウザによって画面が崩れる場合があります。今の時点では、マックもgoogleクロムも、日本語の縦書き表示に対応していません。あと1、2年で対応できるようになると思いますが、それまではインターネットエクスプローラ8が標準ブラウザになります。このように、今はまだ印刷しにくい環境の人も多いので、言葉の森の事務局で必要な課題をまとめて印刷し、比較的低料金で郵送できるようにしたいと思っています。
ここまでが準備の第一段階です。
昔でしたら、そのあとすぐ子供たちに課題と項目を説明して作文を書かせるという流れになっていました。
今は、その前に自習と予習の取り組みが入ります。
作文の勉強を始める前に大事なことは、子供と相談して毎日の自習の内容を決めておくことです。
大体の学年に共通するのが、音読2、3分、暗唱10分、読書10ページ以上です。小6以上は、このほかに問題集読書を毎日5ページ以上を目標にやっていくこともできます。
ここで大事なことは、決めたからには必ずやり続けるということです。言い換えれば、やれそうもないことは決めないということです。決めたのにできなかったという状態を作ると、そのあとのどの勉強も継続が難しくなります。つまり、何を決めても守れないという習慣を作ってしまうのです。
ですから、小1や小2のころの家庭学習の習慣作りはとても重要です。低学年のころまでに、決めたことは守るというスタイルを確立しておくと、あとの勉強も子育てもずっと楽になります。
決めたことが守れるようになったら、今度は逆に、親が自分の意見をあまり押し付けないようにすることです。子供の意向を尊重しながら決めたことを守るという体制が作れると、無理のない継続の体制が作れます。
言葉の森の自習は、音読と暗唱で合わせて15分程度ですが、毎日欠かさずにやることが大切です。他の習い事がなどがあるので、毎日はできないという場合は、まず他の習い事を見直すことを考えてください。子供のころの習い事で最も大事なものは、確実な日本語力を身につけることです。日本語力を育てることを大方針として家庭学習に取り組んでいく方が、あとになってほかの勉強にも役立っていくのです。
小1、小2のころは、比較的無理なく自習の習慣がつく時期です。これが、小3、小4になると、毎日の自習の習慣をつけることがだんだん難しくなってきます。小5、小6になると、新しい自習の習慣をつけることはかなり困難になります。だから、ずっと続けるような習い事は、6歳の6か月ごろから始めるといいと言われているのです。
子供の状態を見て、音読、暗唱、読書の三つを全部やらせるのが難しい場合は、最低限読書だけは毎日やっていくようにしてください。読書だけでしたら、だれでも何とかできるはずです。読書のさせ方については、言葉の森のホームページにある読書の掲示板などで相談していくといいでしょう。毎日10ページ以上という単純な方法であっても、この読書を毎日やっていると、子供たちの日本語力は必ず向上してきます。
毎日の音読、暗唱、読書などの自習を決めても、その自習を守らせることを親が忘れてしまうことがあります。新しいことは、習慣をつけるまでが大変です。
そこで、本当に、子供に自習をさせて実力をつけたいと考えたら、親自身も毎日自習をしていくといいと思います。ただし、これは、かえって親の負担が大きくなって続かなくなる可能性もあるので、やる気と余裕のある方だけにしてください。
親の自習でいちばんいいのはやはり暗唱です。大人の暗唱の場合は、暗唱したい文章の載っている本を1冊決め、その本の暗唱したいページをコピーします。1か月の暗唱の範囲は、見開き2ページ分(約1200字)程度です。その暗唱したい文章を100字ぐらいずつ区切って線を引いておきます。その100字を毎日30回早口で音読すればだれでも暗唱できます。あとは、「学習の手引」(
http://www.mori7.net/mori/gate.php )の「暗唱の仕方」のページを見て、その手順どおりにやっていけば1か月の暗唱ができます。
老若男女だれでもやればできる、やらなければできないというのが暗唱の自習のいいところです。
なぜ、親も暗唱をするのがいいかというと、第一に、子供の暗唱について的確なアドバイスができるようになるからです。第二に、大人でも暗唱することによって頭の働きがよくなることが実感できるからです。第三に、暗唱は毎日やらなければできるようにならないので、いったん決めたことを三日坊主にしないための最良の方法だからです。
親が毎日暗唱をすれば、子供にも自然に毎日声をかけるようになります。すると、子供も毎日、音読、暗唱、読書をするようになります。しかし、ほとんどの場合は、親が自分から自習に取り組まなくても、毎日の声かけさえ忘れなければ、子供の自習の習慣は定着していきます。
毎日、自習で音読や暗唱や読書をしていると、子供の日本語環境が豊かになってきます。
そして、この毎日の音読をもとにして、週の1回土曜日の夕方などの家族の団欒(だんらん)の時間に、子供に音読した長文の内容を説明してもらいます。この場合、長文を見ずに、頭の中にある範囲で説明します。
お父さんとお母さんも、できるだけ事前にその長文に目を通して似た話を考えておくとよいでしょう。考えるヒントは、言葉の森のホームページの授業の掲示板などを参考にしてください。
対話は、ディベートではありません。相手の言ったことに反論したり批判したりするのではなく、相手の言ったことに対して、自分の似た話を付け加える形で発展させていきます。両親が仲よく対話を発展させるやり方を見て、子供も将来必要になる対話の方法を学んでいきます。
家族の対話には、年の違う兄弟も入ります。まだ話もできないような子がいる一方で、すでに大学生になっているような子がいてもいいのです。年齢の違う家族が集まってそれぞれの得意分野を、相手の理解度に合わせて話すことが大事です。
家庭によっては、父親が不在がちで、母子2人だけというところも多いと思います。そういうときは、近所の同じ年齢の子供のいる家庭と合同で対話をするのもいいでしょう。毎週1回ホームパーティー形式で、子供たちが1週間の暗唱や音読の成果を発表し、それについて複数の親子が対話をするという形です。
以上の自習と予習が、作文の勉強を進める上で、7割ぐらいの重要性を占めています。
言葉の森以外の作文指導では、作文を書かせたあとの添削や講評がほとんどすべてです。言葉の森は、これに対して、作文を書く前の事前指導に力を入れてきましたが、事前指導よりももっと大事なのが、事前の自習と予習だということがわかってきました。
自習と予習ができていてこそ、週1回の作文の勉強で実力がつき意欲もわいてくるのです。
週1回の家族の対話の中では、次の週の課題でどんなことを書くかということも子供から説明させます。この説明が表現力の練習になります。日常生活の話題よりも少しレベルの高い話を、他人にわかるように言葉を選んで話すというのが語彙力をつける練習になります。
ここで、聞いている大人にとって大事なことは、子供の説明の仕方に不十分な点があっても、決して注意しないということです。音読でも、暗唱でも、読書でも、すべて同じです。
大人は、子育てになれていないうちは、つい欠点を注意して直そうとします。しかし、社会生活の経験を積んでくるとわかるように、大きな注意はたまには必要ですが、小さな注意を繰り返すと、子供が萎縮してしまうというマイナスが生まれてきます。子供のすることには欠点があっても、その欠点には目を向けず、ほかのよいところを褒めるだけで、子供は全体的によくなっていきます。
さて、自習が終わったら、次はいよいよ作文の勉強です。(つづく)
- ● ちょっと近況報告。
森川林
2012年03月04日 18時21分37秒
29
昨年からgoogleの広告が掲載停止になっていたため(mori7.comからmori7.netという別のドメインにリンクが張られていたという全くしょうもない無意味な理由で)、昨年から生徒の問い合わせが大幅に減少していました。
そこで、2月から広告を作り直して、いろいろなリンクも直しているうちに、2月中旬から問い合わせが急増(笑)。
そんなこんなで、毎日多忙な日々で、もういろいろな書類が山積み状態になっていました。
で、森林プロジェクトの話もあまり出していませんでしたが、大体の流れが決まったので、以下、かなり長い文章をあとで掲載する予定です。
今日は、その概略のみここに載せます。
それと、せっかく言葉の森の通信コースに多数の問い合わせが来ているので、森林プロジェクトで指導を始めた先生の教室を紹介して、近所の人は森林プロジェクトの通学教室の見学にも行ってもらうようにしたいと思っています。
さて、森林プロジェクトの授業の始め方進め方は、次のようにしていく予定です。(もう始めている人も、今後の参考にしてください)
1、まずテキストをひととおり頭に入れて、教材をプリントします。
(教材のプリントを自宅でするのが大変かもしれないので、こちらで低料金でこ印刷して発送することも考えています)
2、家庭での自習と予習の方針を決めます。(毎日、長文音読2、3分、暗唱10分、読書10ページ以上。そして、週に1回音読長文や次週の作文課題をもとにした家族の対話)
3、家庭での自習と予習の計画が長続きするように、お母さん又はお父さんも、毎日10分の暗唱をするといいと思います。(自分の好きな本などから1000字ぐらいの文章をコピーして)
実は、これは今後できるだけ進めていきたいと思っています。というのは、親が暗唱をすると、子供へのアドバイスも的確になるし、何よりも暗唱の練習をすると、大人でも頭がよくなることが日々実感できるからです。(貝原益軒も同じことを言っていました)
4、作文を書くときは、きっかけをつかみやすくするために、授業の動画を見る。【これが新企画】
言葉の森のホームページに毎週の授業の動画をアップする予定です。これを、家庭で作文の勉強をする時間になったら親子で見て、それをきかっけに書き始めるとスムーズにできると思います。
また、この授業の動画はだれでもアップして紹介できるので、自分の子供向けの授業を撮影した方は、youtubeに入れてそのリンクを貼ってシェアしてくださるといいと思います。
http://www.mori7.com/okajg/
(言葉の森ホームページの左上、又は右下にリンクが張られています)
(中根がかなりいい加減な授業をしています。(^^ゞ)
5、子供に作文を書かせるときは、できるだけ「教え込まない」「直さない」という方針を守ってください。
これは、普通の作文指導の逆ですが(笑)。
作文の勉強は、楽しく長続きさせることがいちばん大事です。教えすぎ、直しすぎ、速く上手にしすぎの指導をすると、親もくたびれ子供もすぐに作文嫌いになります。
教えも直しもせず、ものたりないぐらいの指導で、いつも楽しく褒めているというのが理想の教え方です。
6、子供が書いた作文は、月に1回、facebookのグループやホームページの掲示板などを利用して発表し合っていくといいと思います。
スキャナ読み込みで画像としてアップします。
7、そして、森林プロジェクトのメンバーを中心に、同学年ぐらいの子の作文を親子でコメントし合うと、子供の作文を通した交流ができて楽しいと思います。
8、将来は、森林プロジェクトのメンバーで、よりよい長文、問題、授業、他の教材などを作り合い、共有し合っていきたいと思っています。
- ● Re: 講師資格試験について
森川林
2012年02月22日 11時11分30秒
18
吉村さん、本当に何度もすみませんでした。
メールでも、メッセージでも言い訳を書きましたが。(^^ゞ
テキストのうち、基礎講習の部分が正しく表示されていませんでした。(今は直っています。)
試験を申し込んだ人には、テキストと問題の印刷物をお送りすることにしました。
本日発送しますのでお待ちください。