| YES?No? | 
| アジサイ | の | 谷 | の広場 | 
| 怜 | / | あもい | 中2 | 
| イスラエルでは、全員一致の裁決は採用しないと言う。裁決を必要とする案 | 
| 件で全員が一致するというような事態は不自然である。YESかNOかは、はっきり | 
| 分かれているものではなく、それぞれ、いくらかの割合で分かれている。その | 
| ことを考えると、全員一致の裁決を採用しないという考えには意味がある。 | 
| 学級内で、何か決める時も、意見をまとめる時も、何でもかんでも『多数決 | 
| 』を採る。自分と同感の人がたくさんいると、誰でも安心する。しかし、反対 | 
| の立場に立った時、残された少人数側にとって「人数が少ないから脚下」とか | 
| 、「賛成者が少ないから脚下」といわれるのは、むなしいことである。だから | 
| 、不公平になってしまう。ただ、人の数だけで決めてしまう『多数決』。少人 | 
| 数側は、納得できないだろう。時には、人の数だけでは決めてはいけない重要 | 
| な事だってある。だから、少人数側の意見も聞く事も大切であると思う。一番 | 
| ベストなのは、やっぱり賛成意見と反対意見をミックスさせたような意見なの | 
| だと思うのだが、そんなにきれいにまとまるはずがないし、きれいに片付かな | 
| いだろう。だから、クラス、および意見をまとめるのは難しいのだ。 | 
| 5年位前に、ある自動車会社で、車のデザインを決めるのにミ-ティングを | 
| 行い、『多数決』を採ったところ、多数意見ではなく、あえて少数意見を採用 | 
| したという。私は、この例を聞いて関心した。確かに、新しい発想を生み出す | 
| には、少数意見を採用した方が良いと思う。なぜならば、多数意見というのは | 
| 極端にいうと、“人並みの考え”だからである。それに対して、少数意見とい | 
| うにはそれぞれの人の個性がそのまんま出ていることが多い。よって“個性的 | 
| な考え”である。これらのことによって、その自動車会社の人が少数意見を採 | 
| 用したかが明確にわかるだろう。“人並みの考え”では新しい発想は生まれな | 
| い。つまり、部屋の空気の換気の様に、新しいものを入れて、考え直すことが | 
| 大切なのである。入れ替えをしないで、ずっと閉め切ったままだと、自分だけ | 
| が時代に遅れてしまうのである。 | 
| YESかNOか、どっちか決めるのは、答えられない位難しい。でも、どちらか決 | 
| めないと締めくくれない……だから仕方がないとも思えるのだが、そんな引き | 
| ずったままの状態ではいけない。そのようなことでは、議会や話し合いは成立 | 
| しないのではないだろうか? |