| 自然をにくんではいけない | 
| イチゴ | の | 森 | の広場 | 
| ナズナ | / | あもせ | 小4 | 
| 私はもしも日本にしよせたとなると、どうすればよいのかどうかがわからな | 
| かった。いつかそうなるんじゃないか、と、先を読みすぎてしまった。それは | 
| 、私の学校の大瀧くんと、渡辺君といっしょだ。 | 
| その二人はよくケンカして、両方ともスポーツがよくできるから、力自慢す | 
| る。その二人がケンカするとき必ず一人ずつだった。 | 
| だが今日は違った。大瀧君のチームにほとんど入って、みんなが渡辺君にか | 
| かった。渡辺君は騒いだ。 | 
| 「な、なにするつもりだよ、やめろよ。」 | 
| 大瀧君は大勢の家来を連れて、渡辺君に言った。 | 
| 「ふん、今回の野球の試合の勝利はてめーのもんだ。ただしこのケンカの勝 | 
| 利はオレのもんだ。」 | 
| と言って渡辺君をちりとりでたたこうとした。そこをとっさに私はとめた。 | 
| 「あんた、そんなことやっていいと思ってるの?」 | 
| 私はあの文章を思い出しながらその事を話して行った。私が止めた力の入っ | 
| た大瀧君の手がだんだんとちからがぬけてきた。私は言った。 | 
| 「ケンカしてもいいわ。だけどこんなのだめよ。ちゃんとひとりずつやるも | 
| のよ。」 | 
| すると、大瀧君だけに集中していた他の子たちが二つに分かれた。それ以来 | 
| 、二人はケンカしなくなった。 | 
| 自慢ではないがこのケンカを止めたことをほこりに思う。 | 
| 今のように一人と大勢ではもんすごい差があるということはこの文と同じよ | 
| うだと思った。バッタの話の中で、競争が激しくなると、言うのは給食の時と | 
| 同じだ。 | 
| 「おい近藤、そんなにとってずるいぞ」 | 
| 去年の夏、アイスクリームが給食に出た時だった。その日は特別に暑かった | 
| ので五個しかないアイスクリームをおかわりする人は多く、早い者勝ちで取る | 
| と決まっていたが、後から来た人がすごく怒ったので、ジャンケンで決めるこ | 
| とになった。負けた人は納得できず、なかなか食べる人が決まらなかった。や | 
| っと決まったというのに、負けた人は勝った人にのしかかった。三分後、お腹 | 
| を空かして先生が教室に入って来た。 | 
| 「こんなに争いになるなら、先生がぜんぶ食べる!」 | 
| と、結局先生のものになってしまった。 | 
| 結局先生のものになったというのは少し違うと思うが、私はこの文と似てい | 
| たかな、とおもった。 | 
| また、私の子供がおばあさんになった時、バッタの大群を防ぐ機械ができて | 
| いると思う。 | 
| でも、これはバッタのことなのだから、人間と同じように食べ物を食べてい | 
| かないと生きていけない。 | 
| だから、けしてバッタをにくんではいけない。 |