| 朝の光景 |
| オナガ | の | 池 | の広場 |
| はるる | / | くあ | 中1 |
| 私の朝の光景といえば、朝焼けよりも、いそいで学校へ行く準備をしている |
| 時の忙しさのほうが、思い浮かぶ。私の家はとにかく学校に近いから、つい油 |
| 断をしてしまうのだ。いくら、六時に起きても、 |
| 「こんな早く起きたって意味などない。」 |
| と自分に言い聞かせながら、また夢の世界へと出発し、七時になっても、 |
| 「まだまだ余裕。学校はすぐそばにあるから。」 |
| とベッドの中でゴロゴロとしてしまう、、、、、、。そして時計の針が、七 |
| 時四十分をさした時、 |
| 「ぎぃぁ~!!」 |
| と叫びながら、やっと居間にくる。母からは、 |
| 「中学生になったら、七時にはでなければいけないのだから、もっと早く起 |
| きる練習をしなさい!!」 |
| と、怒られる始末。自分でも、 |
| 「ああ。あの時六時に起きていれば、ゆっくり朝の時間を楽しめたのに、、 |
| 、、、、。」 |
| 後悔先に立たずとはよく言ったものだが、どうしても後悔してしまう。まあ |
| 、それが人間というものだろう。こんな時に後悔しないひとといえば、悟りを |
| ひらいた偉い人くらいだろう。しかし、そんな私でも、早く起きたことぐらい |
| はある。「よし、いつも起きてくるのが遅いと母に注意されるのだから、明日 |
| は早く起きて、お母さんに、今日は起きるの遅かったね、っていうぞ。」 |
| と決意した次の朝だった。 |
| そして朝、、、、、、。 |
| 「ジリリリリリリリ!!!!」 |
| 私は、すさまじい音を出す目覚し時計のスイッチをすぐとめ、『まだ眠い。 |
| まだ起きたくない』という信号をしめしている自分の体を起こし、居間へとむ |
| かった。思った通り、まだ人はいない。私はニヤリと笑った、、、、、、。そ |
| して、いつもの数倍の速さで支度をする――はずだったのだが、そう簡単には |
| いかなかった。起きたのはいいものの、 |
| 「ふう、これで朝ご飯が食べられる(いつもは食べていない)。」 |
| と思い、ぼぉっとしていたら、気がつくと七時四十分になっていた。だが、 |
| 気分は、気のせいかもしれないが、すっきりしていた。 |
| 朝。いつもの私にとっては、苦しい思い出の印象の方が強いが、発見や感動 |
| をする時であるとも思う。たとえば、だれもいない校舎、教室の静けさなだが |
| あげられる。そんなものは、たいしたことではないとよくい思われると思うが |
| 、その感動は、本当に味わったものにしか分からない。これでもまだ疑うのな |
| ら、一度、あなたも早く起きてみてはどうだろう。夢の世界も良いが、驚きの |
| 世界を体験してみるのも悪くはない。 |