| 今の道、昔の道 |
| オナガ | の | 池 | の広場 |
| はるる | / | くあ | 中1 |
| 私が市場へゆく道は、いかにも自然発生的な細いやさしい道だ。ところが、そ |
| の道は最近アスファルトがしかれてしまった。弱い肌にこってりドーランをぬ |
| って皮膚呼吸をふさいでしまった感じがする。もちろん舗装された道を場合に |
| よっては大切である。だが、道が一番道らしいのは、人間のくらしをあたたか |
| に支え、いろいろなものを発進することのできるふみしめられた道である。こ |
| の事だけは忘れてはならないのだ。 |
| 私はあまりアスファルトの道が好きではない。どちらかというと、山道の方 |
| が好きだ。日光に修学旅行にいった時も、私はおうはしゃぎだった。あの木の |
| 葉がこすれる音、土の香りがする道。どれをとっても私の中では、あきらかに |
| アスファルトの方が劣っていた。やはり、人間が落ち着くのは、アスファルト |
| ではなく、自然だと思う。しかし、学校の授業で、あるアンケートをしたとこ |
| ろ、こういうことが分かった。そのアンケートは、『生まれ育つのなら、自然 |
| の中と都会の中、どちらがよいか。』という内容だった。結果は、二十六人中 |
| 、ほとんどが都会と答えた。私も、この時は都会の組に入っていた。都会組の |
| 言い分は「山などには、都会にあるゲームセンターもなければ、コンビニもな |
| い。そんな所に居たって、おもしろいことはないと思う。」で、自然組の言い |
| 分は、「自然はとてもすばらしいものであり、空気も都会と違って汚れていな |
| い。それに、都会には少ない昆虫や川がある。」だった。私はなぜ都会組に入 |
| ったのだろうか。それは、今の生活に慣れすぎてしまっていたからだ。もし、 |
| 山に住むようになったら今までの生活はできなくなってしまうだろう。そんな |
| ことは、私には考えられない。もう私の生活の一部となっているゲーム、テレ |
| ビ、あのアスファルトの道路、道路を走っているたくさんの自動車、駅に立ち |
| 並ぶデパート、、、、、、。どれを取り除いても私は不便に感じるだろう。だ |
| が、自然がなくなるのはいやだ。私だって木々や川のことが大好きだ。どちら |
| とも捨てることなんてできない。その時私は思った。今の地球の状況は、人間 |
| で言えばほとんどの体の部分を粘土でふさいでしまっているのと同じだ。さぞ |
| 地球は苦しいだろうに、、、、、、と。 |
| 私は時々、地球の上にあるコンクリートをすべてはがしてみたくなる。昔生 |
| きていた、人達が見た、どこまでも澄んだ大空と、どこまでも緑が続く大草原 |
| を是非とも見てみたいものだ。 |