| 日本の食文化 |
| オナガ | の | 村 | の広場 |
| 寛子 | / | こた | 小6 |
| 日本の食文化におけるお米の重要さはいうまでもない。食生活が欧米化した |
| といっても、一日のうちでいちばん大事な夕食が、いまだにお米中心であると |
| いうことは、最近の厚生省の調査でも明 |
| らかだ。欧米の若い女性が手作りのケーキのよしあしで判断されたように、日 |
| 本のおよめさんにとっては、ふっくらした白い御飯をたくことが重要な課題な |
| ライス・カルチャー(お米の文化)といわれる日本文化の中で、お米は純粋 |
| さの象徴なのである。白米が尊重され、カレーなどもあくまでも後からかける |
| ものであり、茶飯やピラフは、しょせん 基本的な調理にはなりえない。 |
| この分析結果を聞いたケーキミックスは、きっぱり日本市場から引き上げて |
| いった。問題が、そこまで民族的な伝統に根ざしている以上、手の打ちようが |
| ないからである。 |
| 私は小さいころお茶わんに、御飯粒をたくさんつけたままご飯を終わりにし |
| たら、お母さんに |
| 「ひろちゃんもお兄ちゃんと同じように、ご飯粒もしっかりとらなくちゃ。 |
| 」 |
| と言われたことがあります。そして次の日は、パンを食べたのです。私はそ |
| のころ、パン1枚を食べるのは、とても多すぎると思っていて、パンを少し残 |
| したのです。するとお母さんは、何も言わずにそのまま捨ててしまったのです |
| 。 |
| 私はそのころは、何も考えずに自分の部屋に戻っていたけれど、今考えてみ |
| ると、とても不思議なことだと言うことが分かりました。 |