| ピッチャーにちょうせん |
| ウグイス | の | 林 | の広場 |
| 諒 | / | あろつ | 小3 |
| 「今日のゲームの三回は、諒がピッチャーだよ。」 |
| 水曜日の試合前にコーチにはじめて言われて、ずっとピッチャーがやりたか |
| ったぼくは、やったーと思いました。そして三回になって、ちょっときんちょ |
| うしながら、マウンドに行きました。マウンドに立ったとき、キャッチャーま |
| で近いかんじがしました。何となく、いけそうな気がしました。そして一球目 |
| 、 |
| 「ストライク!」 |
| やったーと思いました。その後、ヒット二本とエラーで一点入れられたけど |
| 、ピッチャーゴロ二本と三しんで、スリーアウトになりました。一点とられた |
| けど、まだ三対二で勝っているし、かなり思い通りに投げられたから、よかっ |
| たと思いました。コーチが |
| 「さいごのバッターに投げてたかんじがいいよ。」 |
| と言ってくれました。さいごのバッターには早いたまを投げてたからです。 |
| みんなも |
| 「上手だったよ。」 |
| と言ってくれました。 |
| そして、金曜日。 |
| 「一回にピッチャーだよ」 |
| と言われて、また投げられる、ラッキーと思いました。でもマウンドに立っ |
| たら、水曜日と同じ野球場なのに今度は遠いかんじがします。 |
| 最初のバッターがフォアーボール。そのあともストライクがなかなか入りま |
| せん。デッドボールもしてしまいました。ぼくはだんだん泣きたくなってきま |
| した。みんなもコーチも |
| 「がんばれ、諒。落ち着いて投げろ。」 |
| と言ってくれたけど、六点取られてしまいました。ベンチにもどって、とう |
| とう泣いてしまいました。コーチは |
| 「いい日も悪い日もあるよ。」 |
| と言ってくれました。エリックは |
| 「あのしんぱんのストライクゾーン、きびしすぎるよ。」 |
| となぐさめてくれました。 |
| でも試合には勝ちました。次のゲームにも投げたいから、もっと練習しよう |
| と思います。 |