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学校の規則 | 
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ナズナ | 
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あもせ | 
小5 | 
   私の学校にはチャイムがない。それに何を持っていって良いかとか、何を持っていったらいけないだとかが決まっていなかった。例えば、学校にゲームボ | 
| ーイを持っていったとしても許されるのである。 | 
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   わたしはそのことについていろいろと考えていた。なぜ私の学校だけチャイムがないのだろうか。どうして持ってきて良いものといけないものが決まって | 
| いないのか。このままこの生活を続けたら頭がバカになってしまうんではないか。時間どうりに行動できないし、本当は持ってきてはいけないものを持って | 
| きてしまったり。よく塾の友達に学校のことを聞かれて「いいなあ」とか「私もその学校に行きたい。」とか言われる。だけど私は逆だった。 | 
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   私は企画実行委員といって学校全体の司会をしたり、全ての委員会の代表の委員会に入っている。学校の見直しとか学校全体に関する提案をしたりする。 | 
| ある日どこかからの委員会から「学校に必要なものと不要物を区別したい、ほかの学校と同じようにゲームボーイとかそうゆうのをなくしていきたい」と言 | 
| う提案があった。私はもちろん賛成だった。しかし企画実行委員のだれかが他の人に話してみんなから噂され、企画実行委員はかなり反感を買った。「別に | 
| 授業に出さなければいいじゃないか!」とか「シャーペンがなくなるならえんぴつはすぐ丸くなるからやだ!」だの「不要物?授業にとって不要物な物は… | 
| 洋服だってそうじゃないの?髪の毛とかだってそうでしょ!?」とか。みんなはこの事件のことを「不要物事件」とよんだ。 | 
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   そして委員会の会議の時。そのことについて話していた。すると突然企画実行委員の担当の先生が口を出した。 | 
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   「君たちさあ、世界で一番規則の多い場所って知ってる?」 | 
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   「………・。」 | 
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   「刑務所なんだよ。刑務所は朝起きる時間から夜眠る時間まで決まってる。何からなにまでも信用されていないから規則があるんだよ。ねえ、じゃあどう | 
| して学校にはチャイムがないかわかるよね。君たちが信用されているからなんだ。きっと時間どうりに戻ってくるって信じられているからなんだ。それに必 | 
| 要な物とか不必要な物の規則はどうして決まってないかは…・『自分で判断して』ってことでしょだからだよ。」 | 
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   私はすっかりまいってしまった。チャイムがなかったのも不要物の規則が決まってなかったのもちゃんと意味があったのである。そうだ。まるで信用され | 
| てない囚人のように規則があるのはきっといやだろう。やっぱりずうっとこのままの学校が一番だ。私は机に手をバシッと叩いて言った。 | 
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   「不要物って言ったって程々にしなよ。授業に出してないんだったら別に何でもいいでしょ。それにシャーペンは?私の学校と別の学校は『別』です!! | 
| それに不要物っていったら洋服は?授業に関係ないのにどうしてきてるの?」 | 
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   「あ…だからぁ…それはぁ…。」 | 
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   賛成!賛成!と言う声があがってくる。 「だから今のままが一番良いの!」 「は…はぁ…。」 | 
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   どうやら不要物事件は幕を閉じたらし。 これを読んでいる君へ。学校に物を持ってきて良い物や持ってきてはいけないもの…。必ずしも学校に規則をつ | 
| けるな、とは私は言わない。だけどこれだけはわかってほしい。規則があるほど良い学校というわけではない。規則があればあるほど君は信用されていない | 
| と言うことだ。規則が決まっていないと不要物とかを持ってきてしまうと思われているということだ。たとえ不要物とかを実際に持ってこなかったとしても | 
| …。  | 
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