| ローカルとグローバル | 
| アジサイ | の | 空 | の広場 | 
| 吉見 | / | こと | 大3 | 
| 普通、私たちは『ローカル』というと田舎をイメージし『グローバル』とい | 
| うと世界をイメージする。辞書で調べてみても『ローカル』は中央から遠い狭 | 
| い場所、とあり一方の『グローバル』は世界的規模で行なわれる様子、とある | 
| 。このようなイメージから私たちは『ローカル』には否定的な印象が強い。だ | 
| が近年『ローカル』的視点が注目されるようになった。 | 
| 去年の夏、私は家族で沖縄に行った。私は、お土産を買いに売店へ行った時 | 
| 、面白いモノを見つけた。なんと『沖縄限定パイナップル味のハイチュウ』が | 
| あったのだ。これと同じように博多には『明太子味のプリッツ』がある。ビー | 
| ルにも『北海道限定ビール』や『新潟限定ビール』がある。同じカップうどん | 
| にしても大阪では薄口にし東京では濃口にするそうだ。これらはマーケティン | 
| グの一つの手法で各エリアごとのニーズをつかむ、ということで『エリアマー | 
| ケティング』と呼ばれている。画一的な販売よりも『ローカル』的視点に立っ | 
| たこの販売の方が利益は格段に上がるという。 | 
| アメリカを代表する自動車会社に『フォード』がある。昔『フォード』は有 | 
| 名な『T型フォード』という車を作りアメリカ中を席巻したことがあった。今 | 
| の日本でいうならば道路に走っている車すべてがカローラぐらいの状態だった | 
| のだ。だが『フォード』は『T型フォード』以外の車を作ろうとしなかったた | 
| めにライバル企業の『GM』にトップの座を奪われる羽目になってしまった。『 | 
| GM』は『地域ごとに合った車をつくる』という戦略により様々な種類の車を作 | 
| り出し顧客のニーズを獲得することにより『フォード』を負かしたのであった | 
| 。 | 
| 『ローカル』という言葉に否定的なイメージを感じている私たちだが、この | 
| ような実例を見れば『ローカル』も重要な経営戦略の一部になることが分かる | 
| 。私たちは、つい『グローバル』な視点で物事を考えてしまい大切な身近なも | 
| の(ローカル)を忘れてしまうことが多い。そもそも世界は地域が集まって出 | 
| 来ている。つまり、いくつもの『ローカル』が集まって『グローバル』が出来 | 
| るのだ。これからは『ローカル』的視点から『グローバル』を考えることが必 | 
| 要だろう。 |