| サンマを食べて、天国へ・・・ | 
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| 港南台高島屋の、地下食品売り場には、おいしそうなサンマの香りが漂って | 
| いる。4匹500¥というのが僕の目に入った。僕の好きな食べ物は、サンマ | 
| に栗に梨。豪華な秋の食べ物だ(蓼食う虫も好き好きということわざもあるか | 
| ら、僕にとってはだろう。) | 
| 「お母さん!!」 | 
| 「なぁに?」 | 
| 「今日はサンマということで、よろしく。」 | 
| 「またかい。あんたも好きだねぇ。ま、いいか。安いから。」 | 
| おいおい、と僕はズッコケそうになったが、サンマが食べられることに変わ | 
| りはない。しかし、父が単身赴任で岡山に行っていて、1匹余るので、それは | 
| 僕が食べるということになった。(交渉成立・・・っと)僕は嬉しくなった。 | 
| 羽田野将平バンザーイ。港南台高島屋バンザーイ。夜。さんまはおいしいいぃ | 
| ぃぃぃぃ!!レモン(カボスでも良い)の風味が効いて、上品なお味。 | 
| 「ベリーグットでございますわ、お母様!!!」 | 
| 「そうかしら。将ちゃま。ママも嬉しいわ!!!」 | 
| 実際には、こんな漫才みたいなお馬鹿なやり取りはしていないのでご安心を | 
| 。サンマを食べた時は、まるで、天国に行った時のように幸せだ。 | 
| 僕が5歳の時は、カレーライスが大好きだった。程よい辛さプラス少々の甘 | 
| みが、絶妙のハーモニーを呼び込むのだ。5歳の僕には、それしか美味しいも | 
| のはないと思っていたのだ。井の中の蛙大海を知らずということわざが、僕に | 
| はお似合いだ。 | 
| 「花より団子」ということわざがあるように、芸術、スポーツ、読書、勉強 | 
| などなどより、やっぱり食いっ気!!食べ物というのは、何よりも優先、大切で | 
| おいしいということがわかった。………4匹500¥で売られた安売りサンマ | 
| は、その晩、僕たち羽田野家により、大切に食べられたのであった…。 |