| 大自然 |
| エンジュ | の | 村 | の広場 |
| エガ | / | てせ | 小6 |
| 誰もがよく知っているお伽噺「桃太郎」は、「ある日おじいさんは山へ柴刈 |
| りに、おばあさんは川へ洗濯に行きました」という語り出しから始まっている |
| 。このお伽噺が昔から変わることなく子供たちをひきつけてきたのは、波乱に |
| 富んだ冒険談の幕あけを、かつての日本人にとってもっともありふれた日常生 |
| 活の一場面に置いた、その巧みな語り出しにあるのではなかろうか。 |
| 年寄りが行けるような身近な所に、薪採りのできる林があり、また、家のす |
| ぐそばには洗濯のできるきれいな小川が流れているといった、この素朴な集落 |
| の光景は、日本人にとっての一つの原風 |
| 景といってもよいだろう。東アジアの季節風地帯に属し、気候が湿潤であるた |
| めに豊かな森林と川に恵まれたこの国では、住民の生活は、この森と川の恩恵 |
| 私もそういう場所は好きである。なぜかわからないが自然と一体化した気分 |
| になれるからである。しかし今はそうもいかない。だんだん自然がなくなって |
| いくのである。森林のばっさい、家の建設、環境は破壊、いろいろな方法で自 |
| 然がなくなってきている。このまま進んでいくと地球の自然がなくなってしま |
| う。そうなると自分でまいた種で自分達が死んでしまうなんて全く情けない。 |
| それだけではない。関係のない動物たちまで死んでしまうのだ。もうもとのよ |
| うには戻らないのか…… |
| 私は今、大都会の中に生きている。なのでなかなか大自然をまんくつできな |
| い。私の大好きな自然。それをよみがえらせてほしい。 |