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  作文シールで、シールになっていないものが……
  項目の意味を掲載
   動作情景の結び
   題名の工夫
   前の話聞いた話
   書き出しの工夫/作文
   書き出しの結び/作文
 
言葉の森新聞 2003年10月2週号 通算第815号
文責 中根克明(森川林)

作文シールで、シールになっていないものが……
 10.1週の「山のたより」の郵送の際に、住所ラベルと一緒に作文シールをお送りしました。(海外の通信の方には、今回はお送りしていませんが、次学期からは教材と一緒にお送りします)
 手書きの作文で、キーワードを入れるかわりにこの作文シールを貼ってもよいということにしています。ですから、これまでどおりキーワードを入れるだけで書いてももちろん差し支えありません。
 全部で10組あります。清書を除いて毎週1組を使うようになっています。なくなった場合の追加は送りません。
 今回送ったシールの中に、数枚、台紙に直接印刷されてしまったものがありました。送られてきたシールで、はがせるようなシールになっていないものがありましたらご連絡ください。
項目の意味を掲載
 項目表の項目には簡単な説明がついていますが、指導のポイントがわかるように、よりくわしい説明のリンクを作りました。
 ウェブの「項目の苗」で「説明」のところをクリックすると、くわしい説明が出てきます。
http://www.mori7.com/mine/koumoku_setumei.php?hyouji_all=on
動作情景の結び
 作文の結びを「思いました」のような平凡な書き方ではなく、動作や情景で結んでいく練習です。  例:僕は思わず駆け出した。  例:お母さんは大笑いをした。  例:校庭には秋の夕日が差していた。  例:僕は「ようし、やるぞ」と腕組みをした。  高学年で動作・情景の結びを指導すると、子供が気恥ずかしくてなかなか書けないということもあります。そういうときは、先生が直接「今日は練習で、このように書いてまとめてね」と具体的な文を指示して書かせるようにすると書けるようになります。
題名の工夫
 低学年のころは、作文の題材を見つけやすいように、「きょうのこと」という題名で練習をします。 しかし、いつまでも「きょうのこと」で書かせるのではなく、ある程度書きなれてきた段階で、作文の内容に合う題名を考えさせるようにします。(例:「遠足に行ったこと」「運動会をしたこと」) 題名の工夫は、更に話の中心がわかるように題名を工夫していく練習です。しかし、ただ題名を面白くすることだけを指導すると、かえって内容のわからない題名になってしまうことがあります。(例:「ドッカーン」「涙がぽろり」「大笑い」)こういう面白い題名でも悪くはありませんが、できるだけ作文の内容もわかるように工夫していきます。 一般に題名の工夫は、「○○な□□」「○○の□□」のような形になることが多いので、指導の上では、ただ「工夫しなさい」ではなく、「○○な○○という形になるように工夫しなさい」と説明する方がわかりやすくなります。  例:「地獄の遠足」「一番になった運動会」「かわいい金魚」
前の話聞いた話
 作文で話題の転換をする練習です。 小学生の書く作文は、事実の経過を時間の順序で書く形になることが多いものです。このため、中心を絞って書くように要求すると字数が短くなってしまうという問題が出てきます。 話題の転換は中心を絞りながら話題を広げていく練習です。  四段落ぐらいの構成で書いているときに、第三段落で、昔の思い出や両親に取材した話を挿入していきます。  例:(「ぼくのペット」という題名で、ペットとこんなことをして遊んでいるという話を書いたあと)そのペットを初めてもらってきたのは、僕が幼稚園のときだった。そのときは……。  例:(同じく「ぼくのペット」という題名で、ペットとこんなことをして遊んでいるという話を書いたあと)僕は父に、子供のころどんなペットを飼っていたか聞いてみた。、すると……。  聞いた話は、お父さんやお母さんに聞いて事前に準備しておくことが必要です。 調べた話は、百科事典やインターネットなどであらかじめ調べておくことが必要です。 事前の準備の必要な練習です。
書き出しの工夫/作文
 書き出しに、会話、色、音、情景を入れて、読み手を引きつけるような効果を出します。  例:「やったあ。」僕は大声を出した。明日は休みだ。  例:赤い夕日が西の空を染めている。やっと練習が終わった。  例:ガーン。僕は目の前が真っ暗になった。  例:窓の外から広い公園が見える。私の部屋は二階にある。
 印刷物の言葉の森新聞はここまでです。(続きはウェブをごらんください)
 
書き出しの結び/作文
 書き出しの5行(100字)以内に使ったキーワードを結びの5行(100字)以内に使って結ぶという書き方です。 書き出しの結びをするためには、書き出しの段階でユニークな語彙がキーワードとして使われている必要があります。多くの場合、書き出しの工夫で、会話や情景や名言を書いたあと、その書き出しに対応した結びを書くような形になります。 もし書き出しが平凡な「いつ、どこ」のような場合は、書き出しにキーワードとなるようなユニークな言葉がないので書き出しの結びは指導できません。  例:「うわあ、大きな灯台。」僕は叫んだ。六月のある日、僕たちは……。(書き出し) ……振り返ると大きな灯台が僕たちに手を振っているようだった。(書き出しの結び)  例:「ザッバーン。」八月の晴れた日曜日……(書き出しの工夫) ……私の耳には、今もその波の音が響いている。(書き出しの結び)  例:「赤いリンゴの実が目に飛び込んできた。(書き出しの工夫) ……そのリンゴは今も僕の机の上に置いてある。(書き出しの結び)  事実文の書き出しの工夫よりも、意見文の書き出しの工夫の方が書きやすいことが多い。
 
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