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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   日本語を学ぶ読書   ショウ

読書の楽しみは一人でできる楽しみだ。設備も要らず、いつでもどこでもできる。しかも当方の体力とはほとんど関係ない。本は安い。もし高くなったとしても、たいていの本はファミリーレストランで二、三度食事をする値段で買える。読書そのものの楽しみとは何か。それは知的好奇心のほとんど無制限な満足ということになるかもしれない。本を沢山読むということは、日本語を沢山読むということであり、日本語による表現の多様性、その美しさと魅力を知るということもある。
 以前、月神シリーズという長編四部作を読んだことがあった。そのとき僕は、今までにないくらい、その本に熱中した。夜、九時半くらいに寝はじめて、気がついたらもう十一時半になっていたこともあった。はじめて、
「本はこんなにおもしろいんだなぁ」
 と、実感した。ものすごい勢いで読んで、お母さんに、
「早く寝なさい」
 と言われたこともしばしばあった。あっという間に読み終わってしまい、満足したといえば満足したけれど、この続きがどのようになるのか見たかったという残念な気持ちもあり、とても複雑だった。四部作の三冊目、四冊目は、一、二冊目を読んだあとで日本から注文したものだった。まだかな、早く来ないかなと楽しみだった。一日も早く着いてほしくて、来るまでがとても長いように思った。来たときは、本当に飛び上がりそうなくらい嬉しかった。
 他に熱中したことといえば、和太鼓だ。僕の通っている学校では、年に一度『学習発表会』という行事があって、その中で一番盛り上がるのが和太鼓だ。発表会の一ヵ月ほど前から、授業の時間をけずって練習をするのだ。去年の学習発表会の太鼓演奏は今まで以上に熱中した。なぜなら、その前の年に高学年が演奏した曲でかっこいいな、と思っていたからである。それにもう一つ理由がある。それは日本人学校の先生が作った曲だからだ。僕たちしか知らない曲を演奏できるというのは、すばらしいことだと思った。ひまさえあれば、棒がなくてもイメージトレーニングやたたくマネをして練習できる。いつでもどこでもできる。そのようなところは読書と似ているなと思った。今年もまた学習発表会がある。今年は何をたたくのか楽しみだ。
 人間にとって読書とは、成長する過程の中で必要なものであることがわかった。本を読めば読むほど、日本語の美しさを学ぶことができ、文章を読んでその場面を想像することで、創造力がつく。海外にいるので、これからは一年に最低五十冊は本を読むようにして、日本語の力をつけていきたい。 


   講評   siro

 ショウくん、こんにちは。久々の作文でしたが、とてもよく書けていますね。似た話としては、今までの読書体験と、熱中したことの二つを書いてくれました。和太鼓の発表があり、かなり熱中できたというのは、特によい題材ですね。暇さえあれば、棒がなくてもイメージトレーニングができ、そこが読書に似ているというところは上手いです。二つの似た話を上手に結び付けています。これからは一年に五十冊の本を読むことが目標とのことですが、本好きなショウくんなら達成できそうですね。様々なジャンルの本を読み、そこから自分が最も興味を持てるものは何か、考えていけたらいいですね。
 大変よくできました。

 ▲第二段落二行目:寝はじめて→読みはじめて


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