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森林プロジェクトでの作文の勉強の進め方 6 日本から生まれる創造文化産業 森川林  2012/03/21 20:54:13 43

 これは、言葉の森のホームページの記事と同じです。
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 今回の記事は、前回の「オープン長文」の記事と同様、森林プロジェクトの話とは直接の関係の少ないものです。しかし、先々の展望まで結びついている方が、今の活動の方向もはっきりすると思うので、森林プロジェクトの話の延長として書きました。

 森林プロジェクトは、子供たちの教育を他人任せではなく自助の精神で担っていくという考えで成り立っています。この自助の精神は、これからの社会が方向転換するためのキーワードとなります。
 江戸時代の日本は、当時の世界最大でありながら、しかも世界で最も清潔で安全と平和の保障された都市である江戸を形成していました。その江戸の清潔と安全と平和を支えていたのは、住民の自助の精神でした。自助の文化が社会のすみずみにまで広がることによって、コストのかからない高度な都市の繁栄を築いていたのです。
 森林プロジェクトで、教育を家庭と地域の自助の精神によって運営することができれば、同じことは他のさまざまな行政サービスにも波及していきます。そして、更に、これまで企業が一手に引き受けていたサービスも、住民の自助の活動の中に移転していくでしょう。
 これが未来の社会の姿です。
 今、世界中には満足に教育を受けられない子供たちがたくさんいます。その子供たちが学べる学校を作ってあげることは、当面は必要でしょう。しかし、この学校制度というものは、既に先進国では限界が現れつつあります。コストと効果の関係が次第に薄くなり、コストをこれ以上かけてもそれに見合った効果が現れなくなりつつあるのです。
 同様のことが、教育以外の分野にも生まれています。その行き詰まりの根本にあるのは、分業化や専門化という言葉で成り立っていた他人任せの経済の仕組みです。他人任せの経済の中では、公共サービスはコストを無視して肥大化します。その一方で、民間によるサービスは、コストを重視するが故に、そのサービスを支える雇用を、派遣化、自動化、外注化などで徹底して切り詰めています。無駄な公共サービスと、雇用を生まない民間サービスが、現在の社会の停滞を生み出しているのです。
 これを克服するのが、自助の経済です。住民どうしが自分たちで作れるものを互いに作り合い、互いに売り合い、互いに買い合うことによって、経済を回していくのです。
 子供たちの教育という社会の要となる部分で自助の文化による運営が成り立てば、それはこれまで公共サービスに任されてきた部分ももちろん担うことができ、更に、民間サービスに任されていた部分も、担うことができます。そして、それ以上に、これまでサービスとして成立していなかった新しい文化産業が、自助の経済の中から生まれてくるのです。
 現在の世界の行き詰まりは、工業社会のフロンティアがなくなったところから来ています。製造業における需要のフロンティアがなくなったにもかかわらず、供給の力だけが続々と新興国に移転しています。その一方で、先進国で使い道のなくなったマネーが、マネーゲーム中心に使われているというのが今の社会の停滞の原因です。この行き詰まりを打開するのは、先進国における新しい創造文化産業で、この産業によって新しい雇用と消費と文化と産業が生まれてくるのです。
 だから、森林プロジェクトに参加した人たちは、子供の作文や他の勉強が軌道に乗って余裕ができてきたら、自分の持っている特技や趣味に磨きをかけて、それを新しい仕事として提案することを次の目標として考えていくことができます。最初のうち、そこで回るお金の額は小さなものでしょう。しかし、このときのお金の流れは、これまでの他人任せの時代の経済と違い、一方通行ではありません。
 これまでの国際分業というグローバリズムの世界では、マネーはより少ないコスト、より多い利益を求めて一方向に流れるだけでした。これからは、人間どうしのつながりのある中で、売った人がすぐに買い手になり、買った人がすぐに売り手になるという形で、お金が天下を回る仕組みが生まれます。
 この中で優れた力をつけた商品の中には、日本のアニメ文化のように、海外に輸出する力を持つものも生まれてくるでしょう。そのときに、日本がその新しい文化を輸出するだけでなく、新しい日本文化を支えている原理である自助の文化を輸出することで、世界中が真に豊かで人間的な社会の建設に向かって進みだすのです。(終わり)
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