「ぐちゃぐちゃぐちゃ」図工の時間に土粘土を使った。先生に「なんでも作ってもいいよ。」と言われたので、僕は大阪城を作ってみたけれども作る時間と乾かす時間に2時間もかかってしまった。みんなにお城のことを凄いといわれて嬉しかった。お友達は、リスを作っていたり、ドラゴンを作ったりしていた。土粘土はまるで魔法のようだと思った。 お母さんは昔、紙粘土で黄色い灰皿を作ったことがあるよと教えてくれた。父の日にその灰皿をプレゼントしたのだけれども、おじいちゃんは「これに灰は落とせないよ。」と言って、その灰皿は貯金箱のように、小銭を入れるお皿になったそうだ。そう話すお母さんは、なんだか嬉しそうだった。 昔住んでいたマンションの下には公園があってよく砂遊びをした。山を作ってトンネルを作って遊んだりするのも好きだし、硬い泥団子を使ることも大好きで、泥だらけになって帰ると、凄い形相のお母さんが走ってきて「待って!家には入らないでー!」叫び、玄関で全ての服を脱がされお風呂に直行させられた。 泥は人を怒らせることもできる。やはり魔法だ。