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塾の時代のあとの独学の時代のあとに来るもの(2)家庭学習の基礎力と、何かに熱中できる社会の余裕  2014年6月4日  No.2156
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 昔は、学力と合格との相関がはっきりしていました。
 しかし、その後、受験というものが社会に広がるにつれて、学力よりも勉強法と合格との相関の方が高くなり、それが塾と予備校の広がる要因になりました。

 ところが、今度は、塾や予備校どうしの競争が激しくなると、方法論では差がつかなくなり、かけた時間によって差をつけるという動きが塾や予備校の中に生まれてきました。
 その結果、長時間の塾通いや、受験前のかなり早い時期からの塾・予備校通いが始まったのです。
 現在は、ちょうどこの段階にあたります。

 しかし、長時間の勉強によって、かえって学力のもとになる思考力が育たなくなっていることに、多くの人が気づきはじめています。
 思考力は、自分の好きな遊びや読書や対話などに熱中する中で育っていくものです。現在の受験勉強のように、思考のパターンを知識として身につけるような勉強では思考力はつきません。
 また、社会に出てから必要になる人間関係力や創造性や向上心の多くも、勉強以外の何かに熱中した時間の中で育っていくものです。

 そのために、今、塾や予備校に頼るのではなく、家庭学習を中心に勉強させようとする人が増えています。
 しかし、ここで問題になるのは、親自身が自分で工夫して独学で受験勉強をした経験がないために、子供に見当違いの勉強の仕方をさせてしまうことがあることです。
 その結果、家庭学習は、親が熱心にやればやるほど、子供との関係がうまく行かなくなることも多いのです。

 現在、費用の問題を考えなければ、いちばんよい方法は、受験期に入る前は家庭学習で実力をつけておき、受験勉強の最後の半年又は1年間は、受験のプロの家庭教師に勉強を見てもらうことです。しかし、そういうプロは、滅多なことでは見つかりません。
 そこで、家庭学習をオンエアでアドバイスしてくれるようなプロの教育コンサルタントのような仕組みが考えられます。

 しかし、このような経過と予測でもわかるように、受験勉強はもう末期的な状態に陥っています。
 これからは、希望者は誰でもMOOCのようなオンラインで学習できるという社会になるでしょう。その結果、受験勉強そのものが無意味化してきます。

 すると、大事なのは、どこの学校に入ったということよりも、その学校で又は社会でどのような創造性を発揮できるかということになってきます。
 受験に合格する勉強から、創造性を育てる勉強へというのが、これからの大きな流れなのです。

 創造性を育てる教育を支えるものは、ひとつには、家庭での自習による基礎力の育成です。
 もうひとつには、自分の関心のある分野に、寝食を忘れて取り組めるような社会の余裕です。

 それは、今の学校・塾・予備校の行っている教育と対極kにあるものなのかもしれません。(つづく)

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