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「反復」と「感動」  2008年6月12日  No.254
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 「バシャール」という本の中で、未来の教育のことが書かれていました。未来の教育は、「体験を中心としたものとなる」ということです。これを現在の勉強にあてはめてみると、例えば、英語では、「英語漬け」の生活をするのがいちばんいい勉強の仕方で、それが難しい場合は、できるだけ「イメージ化」して覚えるということだそうです。これは、よく納得できる考え方です。
 覚えることをイメージ化することについては、記憶術という方法があります。例えば、数字の「1」から「100」までの百マスの表を作り、そのそれぞれの数字にイメージ化できる言葉をあてはめていきます。「33」だったら「耳」というイメージです。そうすると、無味乾燥な数字がイメージ豊かに記憶できます。これは、だれでも多かれ少なかれやっていることですが、覚える勉強すべてについて意識的かつ体系的に取り組めばかなり成果が上がると思います。
 「体験」と「イメージ化」の本質は、知識が身体化することです。では、それら以外に、知識を身体化するものがないかというと、実はあります。それが、「反復」と「感動」です。
 まず、「反復」から。
 私は、本を読むときに、シャーペンで線を引きながら読んでいます。そうすると、二度目に読むときに、線を引いたところだけ読めば全体を思い出せるからです。そして、二度目に読むときも線を引くので、そこが二重線になります。三度目に読むときは、更に波線になったり、四角で囲まれたりします。そのように、何度も繰り返して読むと、読んだ本が自分の中に消化されてくる感じがします。逆に言うと、一度しか読まない本は、その本のかなりの部分が未消化のままだということです。
 何度も繰り返して読むような本があると、読む力が育つというのは、この反復の大切さから来ているのだと思います。
 同様のことは、勉強全体について当てはまります。参考書でも問題集でも、一冊の同じものを繰り返し五回勉強するというのが勉強の鉄則です。読むたびに大事なところや印象に残ったところに線を引いておけば、二度目、三度目と繰り返すたびに反復の時間は短縮されていきます。しかし、問題集の場合は、短縮されるとともに密度も濃くなってくるので、苦痛を感じる場合もあります。これは、どういうことかというと、一度目にできなかった問題を中心に二度目の問題を解くので、二度目は解けない問題ばかりが続くということです。三度目も同じです。解けない問題ばかりが続くので、この苦痛をのりこえないと問題集の反復学習はできません。
 私の個人的な経験では、一度目に解けない問題は、二度目も、三度目も普通は解けません。そこで、ほとんどの人は、「また、できない。何て自分は頭が悪いんだろう」とあきらめてしまうのです。しかし、実は、反復学習は、四度目ぐらいから急に解けるようになってきます。それが、「同じ参考書や問題集を五回以上繰り返す」という意味です。読書にあてはめれば、身につけたい本は、やはり五回以上繰り返し読む必要があるのだと思います。
 「反復」の次は、「感動」です。(つづく)

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