作文を上達させるコツは、事前の準備と親子の対話
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感動のはやぶさ  2010年6月24日  No.941
 URLは、https://www.mori7.com/index.php?e=941      



―みんなが、この感動的な出来事をあまりくわしく知らないようなので。―

―特に、こういうニュースをきちんと報じなければならないテレビが、肝心なことを伝えていないようなので。―

―今年度、はやぶさの予算は17億円から3千万円に減額された。事の軽重を考えれば、子ども手当や高速道路無料化など他の予算よりもはるかに優先させて未来の科学に投資すべきではないか。―




 七年前、限られた予算で、米ロの真似ではない日本独自の技術をもって、火星と地球の間にある直径5百メートルの小惑星イトカワに向けて、はやぶさは飛び立った。

 世界初のイオンエンジンとスイングバイの技術検証だけでも十分な成功だったが、それを更に上回り、予測もできない未知の旅を経て、はやぶさは地球から4200万キロメートル離れたイトカワに降り立った。



 そして、世界初の、小惑星からの離陸。けれども、相次ぐ予想外の事故から、アンテナがずれ通信が途絶える。

 7週間後、はやぶさの発する弱い電波が再び受信されたが、姿勢を立て直すために燃料を捨てることが選択された。

 地球への帰還を延期し、宇宙空間を飛び続けること3年間。

 再び地球帰還の軌道に乗ったはやぶさには、もはや地球に帰っても衛星になる余力は残されていなかった。

 はやぶさの最後の使命は、イトカワから採取できたかもしれない砂の入ったカプセルを、地球に向けて放出することだった。

 宇宙技術の先端を行くそのカプセルは、川崎の町工場の60代、70代の職人的な技術者の協力で作られていた。

 6月13日午後7時51分、はやぶさから放出されたカプセルは、大気圏に突入し、3000度の高熱に耐え、パラシュートを開き、静かに砂漠に落下した。

 最後の仕事を終えたはやぶさは、大気圏で燃え尽きる前に、残ったわずかの動力で自身を回転させて、真っ暗な宇宙に浮かぶ白い地球を撮影した。

 かろうじて送られた1枚の半かけの写真に写っていたのは、雲の下に広がる美しいアラビア半島だった。



 そして、オーストラリアの夜の空に、流れ星のかたまりのように、はやぶさは、光って静かに消えた。



 その光跡がすっかり消えたあとも、人類にとってたった一つの地球をいたわるように、はやぶさの意識は今も大空を回っている。
 

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