| 読書をすること |
| イチゴ | の | 滝 | の広場 |
| 優希 | / | あなし | 中3 |
| 読書をするとき、何を読むかという前に、夢中で読むという体験を味わう必 |
| 要がある。テレビとは違い、いつでもどこでも読書はでき、想像力も働かせら |
| れる。読書の楽しさの中で最大のものは、この自由感だ。本の扉をあけると |
| 私達の人生とは別のものが始まっている。読書によって、他のことをするこ |
| ともより豊かに深くなる。 |
| 読書とは私にとって一体何なのだろう。私は今まで多くの本を読んできた。 |
| 私が読書に魅せられるのはなぜだろう・・・・・言葉ではよく言いあらわせな |
| いが、ただ単に楽しかったのだ。本の世界に私のこころは虜になった。本の登 |
| 場人物と同じ気持ちを共有することによって、新たな自分がきりひらける。そ |
| れが私の快感だった。どきどき、わくわく、はらはら。ときには涙を流すこと |
| もあった。自分がこんなに感情的だったのだと気づくこともしばしば。 |
| 本を閉じた瞬間には、夢から覚めた瞬間のような感覚に襲われる。それもま |
| た快感。 |
| しかしながら、読書をするよりも実際にいろいろなことをやってみることも |
| 大切である。読書をする時間に、勉強だってできるし、映画も見られる。ある |
| いは趣味に没頭することもできる。時間さえあればなんだってできる。 |
| だが、何かをするときに忘れてはならないものがひとつある。「豊かな心」 |
| である。どんない良い体験をすっる機会があっても、豊かな心さえなければあ |
| まり得るものはない。例えば、錬成会に行くにしても、ただ行くだけでは何に |
| もならないのだ。「星の王子さま」で、「心の目でなければ本当のことは見え |
| ない」とある。心で見、心で聴き、心で感じることによって、多くのことを得 |
| ることができるのではないか。ベーコンは「読書は人間を豊かにし、討議は人 |
| 間を役立つようにし、文章を書くことは人間を正確にする」といった。何をす |
| るときにも、一番の根底には「豊かな心」があり、それをはぐくむには読書が |
| 一番である。私は読書をたくさんし、豊かな子心を片手に、豊かに深い体験を |
| したい。 |