| 社会に必要な裏切り者 |
| イチゴ | の | 道 | の広場 |
| UZI.SMG | / | そお | 高1 |
| 社会に必要な裏切り者 |
| 社会というのはいつの時代でも攻撃できる敵を必要とするようである。今か |
| らなぜそういえるのかと果たしてそれでよいのかについて述べたい。私はそう |
| あってほしくない。 |
| まず第一に身近な例を挙げて考えたい。学校などでは、普通は誰もが仲間を |
| 作る。そして必ずいじめらっれ子がいないか?しかもそいつは団体によってい |
| じめられてはいないか?いじめられっこでなくても大体にして争いの構図は団 |
| 体VS弱者・仇敵である。この構図の意味する者は、一つには共通敵を作ること |
| で仲間意識や連帯感を強めることがある。二つ目として、弱者(必勝できる相 |
| 手)に勝つことで優越感に浸ることがあろう。また、団体でやる意味は、集団 |
| だと何か正当性があるような錯覚に落ち入れるからだ。(また、そのいじめの |
| レベルが悪質なほど加害者は社会に対し劣等感を抱いていると言われる。)こ |
| う書くと自分は違うと思うだろうが、実は心の中で相手をけなすだけでも先の |
| 二つの心理現象が生じているのだ。(自分にも生じていると思う。) |
| 次にもっと大きな例で考えたい。前項ではせいぜい子供のけんか話程度だっ |
| たが、実は国家の政策などでもその心理効果をついてうまくいじめを取り入れ |
| ている。ヒトラーもそうだし、最近でも民族紛争の耐えない地域(コソボや中 |
| 東などは記憶に新しい)ではよくある。例えばナチスは、ユダヤ民族絶滅政策 |
| やドイツ民族至上主義を掲げて、ドイツ国民の優等性を説いた。そしてWW1 |
| で不利な条件を押しつけた英仏露を非難し敵(悪者)とした。そしてドイツ国 |
| 民は90%以上の支持をするのである。そしてドイツは恐慌や社会不安のうっ |
| ぷんを晴らすかのように一丸となって欧州諸国を奪取していく。しかし、その |
| 血塗られた結束はやはり長くは続かないのである。また、そのほかにこの例か |
| ら読みとれることを一つあげよう。このように意図的に敵を作って結束を固め |
| ようとするのは、国家が傾いているからである。特に当時のドイツは経済が破 |
| 綻し、しかもインフレがひどくてパン一個の値段が0.3マルクから400億 |
| マルクに跳ね上がっていた程ひどかった。そういった事情があってこそ周りの |
| 国家への恨みや、生活の苦しみからくるストレスのはけ口などを誰もがほしが |
| ったのではないか?このように国家全体から自信や希望が消えたとき、ヒトラ |
| ーのような、ある意味で国民の期待に応える人が支持されたのではないか。 |
| このように、敵を作って結束を固めることは確かに可能なのである。しかし |
| 、そこにはやはり憎悪や恨み、そして血がつきまとう。果たしてそんなことで |
| よいのか?スポーツの中や夢の実現に向けた結束のような、邪心のない結束も |
| 大事ではないか?それと最近、明日を担う子供たちの間でいじめが多発してい |
| て、しかも自殺者の数も鰻登りである。このままでは21世紀の日本やアメリ |
| カなどの先進国は憎悪に満ちた暗黒の国になってしまうだろう。いじめが横行 |
| する最大の理由は、実はスポーツをしないで勉強に追われてしまう学生生活に |
| 問題があるような気がする。やはり運動をしてストレスを発散し(大体小中学 |
| 生でストレスがたまること自体おかしいのだ)スポーツの中で仲間意識、結束 |
| 力、チームプレーのやり方を学ぶような教育システムを意識的に作っていくべ |
| きなのだ。(そのためにも自然保護は重要だ。なぜなら遊び場確保のためと、 |
| やはり人間には自然の恵みも必要だからである。)しかしながらやはり、状況 |
| によっては結束力のために人を殺すのだから社会とは恐ろしい。そうならない |
| ようにすることが我々社会の一員たちの義務だ。 |