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相手の気持ち | 
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ひまわり | 
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あなつ | 
高1 | 
| ☆少年晩期のころ、しゃべる事がどうしても他者に通じないという感じに悩まされた。そこで私は自分自身を探し求めるというモチーフで読書を始めた。す | 
| ると書物の中に同類がたくさんいたのである。私はふときづいた。自分の周囲にいる人達も皆、しゃべる事では他人に疎通しないという思いに悩まされてい | 
| るのではないか。そしてまた、私もまた、周囲の人達から見ると思いの通じない人間に思われているに違いない。 | 
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   ☆人の心の奥深くの気持ちを他人は全くわからないものである。私はこの間、祖父を亡くした。身内を亡くしたことがなかったので、御葬式も何から何ま | 
| ではじめてだった。自分の目の前にこの前まで生きていた祖父が、ひんやり冷たい身体をして前に横たわっている姿がひどく衝撃的だった。今までに体験し | 
| たことのない想像以上の深い悲しさがのしかかってきた。しかし、私はそれまでに何度も友人の祖父・祖母の死を聞いてきた。「おじいちゃん亡くなったか | 
| ら…」と言われても、相手の気持ちを全く理解していなかった。友人の深い悲しみを全く理解しようとしていなかった。私が久しぶりに学校へ行った時、友 | 
| 人は優しく声をかけてくれたが、やはり気持ちをわかってくれているようでは全くなかった。どうして分かってくれないのかと思うが、自分もきっとそう思 | 
| われていたのだ。 | 
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   ☆ある日満員ではないが混んでいる電車に乗っている時、高校生くらいの女子が座席に座っていた。するとその横に腰の少し曲がったおばあさんがいた。 | 
| 私は席を譲らずに座ったままでいる彼女に腹をたてた。しかし、スキーの合宿の帰り、くたくたになった私は電車に乗ってそかさず席を探し座っていた。近 | 
| くにおばあさんがいたのだが、さすがに席を譲る気になれなかった。もしかしたら前の彼女もくたくたに疲れていたのかもしれないのだ。 | 
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   ☆確かに、人間に見えるのは外見の表情や態度しかないが、他人と生活していくには心の中まで理解しあわなければ駄目なのだ。自分の気持ちをわかって | 
| もらえないのが苦しいように、他人の気持ちもわからないとこまる。お互いに理解しあう努力が良い社会を作り出す事につながるかもしれない。 | 
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