| 長所と短所 | 
| イチゴ | の | 空 | の広場 | 
| アツコ | / | とれ | 大1 | 
| 米国には,個人の多面的才能や能力を認め、それを伸ばそうとする風潮があ | 
| る。そのため有能な人物や天才が生まれやすい。たとえば,米国では、英才児 | 
| を対象とした教育が日本よりずっと発達している。英才児とはIQの高い子供 | 
| のことで、彼らには通常とは別のクラスが設けられている。クリントン大統領 | 
| もその英才教育を受けた一人である。英才教育が米国を支えているのは明らか | 
| だろう。 | 
| しかし、その教育というのは、単に英才児を特別に待遇するというものでは | 
| ない。なぜなら,普通の幼稚園や学校では彼らは頭が良いために先生や友達に | 
| 理解されず,いじめられ、友達ができないという大きな悩みがあるため、その | 
| ようなことに対する心のケアが,彼らにも必要だからである。そればかりでな | 
| く、英才児の中では,精神的に十分にそだたなかったために中退や犯罪、自殺 | 
| が非常に多いという事実がある。長所の裏には必ず短所がある。 | 
| これとは逆に、義務教育で能力のつぶをそろえてきた日本では、あまり個人 | 
| の能力が育たない。学校で良い成績をとることに努力し、できなければ「落ち | 
| こぼれ」とされてしまい,本人もそう思ってしまうからだ。 | 
| では、日本に米国の英才教育をそのまま導入すれば、個人の能力が発揮でき | 
| るのか、ということではない。米国と日本の教育にはそれぞれ長所と短所があ | 
| る。各々の短所をなくす一番良い方法は、短所を無視することなく,見据えた | 
| うえで,今ある長所を伸ばすことである。様々な人々がいきている中で、絶対 | 
| の教育はない。相互に尊重したうえで、何が大切か,何をすべきか、探求して | 
| いくことが必要ではないか。 |