短文・長文・読書の勉強の意味


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書いた人は森川林 on 7月 07, 1997 at 09:34:52:

 長文集をくりかえし音読する勉強は退屈なので、問題集を解く勉強を国語学習の中心にしている生徒もかなり多いようです。
 
 問題集を解く勉強をしている時間は、スポーツで言えば試合をしている時間に相当します。走ったり、ドリブルをしたり、パスをしたり、シュートをしたりと、いろいろな動作をするので、その生徒のどこが得意でどこが苦手かを判断する材料を集めることができます。しかし、試合を数多くやっていても、上手なプレーができるようになるわけではありません。上手になるためには、苦手な技術を独自に取り上げて練習する必要があります。
 
 問題を解いている時間は、試合をしている時間と同じように、それなりに楽しく充実感がありますが、それが練習の中心になっていては、技術は向上しません。
 
 国語の学習は、他の教科の学習と違い、学習範囲が無限にあります。英語や数学であれば、教科書や参考書を一冊マスターすれば、それで勉強のほとんどは完成したといえますが、国語の場合は、教科書や参考書を一冊まるまる覚えても、それで学力がついたとは言えません。
 
 国語の読解力は、さまざまな分野におけるものの考え方やさまざまな場面におけるものの感じ方に理解したり共感したりする力をつけることですから、ある程度の難しさや複雑さをもった文章を何度も読んで自分のものにしていく勉強法が最も効果があります。問題集を解くよりも、長文の音読や読書に力を入れたほうがよいというのは、こういう理由からです。
 
 さらに、国語の表現力は、読解力以上に徹底してその文章を自分のものにしていかなければ向上しません。短文の筆写や長文の音読を何度も繰り返していると、ある時期から、その文章が空で言えるようになってきます。
 
 テニスでも卓球でも素振りの練習を何度も繰り返しているうちに、どこにどういうボールが来ても、無意識のうちに体が動いて、正確に打ち返すことができるようになってきます。この素振りの練習にあたるのが、短文の筆写や長文の音読の練習です。
 
 昔から、文章力を向上させるには、「三多」(たくさん読み、たくさん書き、たくさん推敲する)が必要だと言いますが、中でも、同じ文章をたくさん読むことがいちばん効果のある文章力向上法なのです。



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