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　　　いい虫わるい虫を読んで　　　えとわ

　カのメスは卵を発達させたり、卵を産むとき、水の上に浮かべる卵がばらばらにならないように、卵をくっつけたりするために、動物の血液を利用するのです。カに刺されたあとがかゆいのは、この物質がヒトの体の中に残り、じゃまをするからです。夏の夜の、寝ているところでは気になる羽音ですが、あれは仲間に自分の場所を知らせる音です。
　私がこの話が読んで一番印象に残ったことは、カが媒体となって病原菌を運ぶということがあるということです。
　私は、カに刺されやすいので、夏になると、虫さされの薬は常備薬になります。２ヶ月前のグアム旅行でココス島に行ったときことです。母は、海では、カに刺されることはないと思ったらしく、虫さされの薬はホテルの部屋に置いてきていました。ココス島に着いて、やしの木の下で父を待っていたときです。母に、
「カがいそうだよ。私、カに刺されやすいんだから、違うところに行こうよ。」
とせかしました。母は、
「お父さんの着替えが終わったらすぐ海に行くから。もう少し、待って。刺されないように飛び跳ねていれば。」
と私のいらいらした気持ちもわからず、言いました。すると、私の腕のところが痛み出しました。やはり、私はカに刺されました。まるで、吸血鬼のようなカです。日本のカに刺されたときより痛くてたまりませんでした。母は、ホテルに薬を置いてきたことを後悔していました。そのあと、ビーチレンタルの店員さんに、身振り手振りで話したところ、クリームのような薬を塗ってくれました。すぐ、スーと痛みがきえていきました。痛みやかゆみがなくなると、私は、元気になり、母に、
「カはメスとオスのどちらが刺すか知っている？」
と聞きました。私は、前にこの話を読む前に、本で読んだことがあるので、メスということを知っていました。母にメスだけ刺すことを教えてあげると、母は、
「両方刺すと思っていた。」
と驚いていました。私が、刺されたカは病原菌を持っていないのでよかったです。

　私は、この話を読んで、カに刺されたあとのかゆいわけが分かりました。最後まで、吸わせてあげれば、かゆみがないということは知りませんでした。今度、カに刺されたときは、十分吸わせてみたいと思います。また、日本脳炎ウイルスやマラリア原虫などを媒介するということを知り、少し怖くなりました。でも、カを研究している人がいるので、安心していられます。病気のもとがない限り、カは決して怖い虫ではないそうです。いい虫わるい虫は、人間にとってなんだなあと思いました。

　　　講評　　　sugi

　グアム旅行の話を題材に、字数を増やすことができたね。感想文のときは、こんなふうに似た話の題材を、うまく思いつくことができると、長く書けるし内容も深くなるね。
　グアムでカにさされたときは、かゆいというより痛かったのだね。これには驚いた！　日本のカと種類が違うのかな？　こんな目にあうと、ますますカが大きらいになるね。長文の題名のように、「いい虫、悪い虫」とレッテルを貼りたくなる気持ちもわかるね。
　でも、長文を読んで、カに対するイメージが変わったね。かゆみがあっても、それだけで人間の健康を害するわけではないし、病原体を媒介しなければ、そんなに害はないのだね。また、カのような虫を日々研究している研究者がいて、そのおかげで私たちはカを必要以上に恐れることはないということもわかったね。この最後の段落は、とてもいいことが書いてあるので、できればもう少し字数をふやしてみよう。そのほうが、全体のバランスもよくなりそうだよ。
　たとえば、「いい虫わるい虫は、人間にとってなんだなあと思いました。」という文に、もう少し説明を加えてみるのはどうかな。「いい虫わるい虫は、人間が勝手に決めつけているだけで、どの虫もそれぞれ同じように一生懸命生きているだけなのです。」