創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

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   (あーまだ食べ終わらない。)   本因坊

(あ〜まだ食べ終わらない。)
僕は今、給食が無い。では、学校での食事はどうするのか? その答えは、お弁当だ。僕の学校は給食ではなく、お弁当なのだ。
 お弁当。三月になって、自由に机を動かして食べてもいいようになった。モグモグ。パクパク。
(あ〜おいしい。)
そう思いながら食べていると、あちこちから、面白い会話が聞こえてくる。
「ねえねえ知ってる?」
「知らなーい。」
「えっとね。〇△□君がね、切符を食べるんだってさ。」
(うげっ。ホントかよ。)
しかし、これが本当なのである。本人が、最近の楽しみの一つだ、と言っているのだ。JRがおいしくなくて、京浜急行が普通で、東京急行がおいしいのだそうだ。(こんなことを知っていてもとても役に立つとは思えないが……。)クラス中を見回してみると、他の子の弁当箱を覗きこんでいる。よくよく見てみると、その、切符を食べるやつだ。
すると、見られた方は、取られないようにする。また、ぐるーっと、教室中を見渡す。すると、今度は六段弁当を持ってきている子もいる。それは、田田田田田田田田田田田田君だ。(よーく字を見ていれば、名前が分かるだろう)
(よくこんなに食べられるなあ〜。)
と、僕が感心しているのも束の間、
「あーお腹がすいた。もっと食べたいなあー。」
(おまえの腹はどうなってるんだよ。まったく。)
まるで、口の中にブラックホールがあるみたいだ。しかし、意外とこういう子が多い。けれども、まだ、食べ終わって十分もたっていないのに、もうお腹がすいいた、と、口からこんな言葉が飛び出すとは。今、食べるのは楽しい。でも、こんなこともあったのだ。
 僕がまだ幼稚園に通っていた頃の話だ。月曜日と木曜日が給食で、火曜日と金曜日がお弁当だった。水曜日は半日で帰ってくるので昼食は家で食べる。これは年中だった時のある話……。(といっても、年中の頃はいつもそうだったが……。)お昼の12時。キリスト教の幼稚園だったので、食べる前に歌を歌い、最後に「アーメン。」と言ってかから食べ始める。パクパク。モグモグ。おいしいな。給食はとてもおいしい。たまに、おかわりをしたくなって、おかわりをしようとすると、もう、みんなが食べていたあとだったり……。だから、僕が年中の時におかわりをした記憶は無い。でも、大半がおかわりをしていないのに一時間のうちに食べ終わらなかった。みんなは食べ終わって、帰る準備などを始める。僕だけ取り残されている。
(あ〜まだ食べ終わらない。早く食べついた終わらないかな。げっ。まだこんなにあるよ〜。)
これは、幼稚園の先生も思っていたことだろう。
 今度は、幼稚園の年長の時の話だ。これは、給食の時の話だ。けっこう給食の話とはずれるが、こんな話がある。トイレに入って出てくる時、そばにあった椅子が目についた。
(そうだ!)
椅子を引っ張ってトイレの中に入れた。こうすればトイレのドアが開かない。変なイタズラを考えてしまった。
(よし!)
トットットットット。自分の席につく。
(誰が一番初めに気が付くかなあ。先生かなあ。それとも、友達の誰かかなあ。)
そう思い、待つ。あれ??? と、不思議な顔をしている先生。まるで、シマウマのしまのように目を白黒させている。
(あっ。これは先生が気付いたんだな。)
そう思い、とっさに
「やったのは僕じゃあないよ。」
と言ったのが間違いだった。先生にやった事を知られて注意された。
 今、給食のことを考えてみると、いつも食べ終わらなかった思い出が残っている。けれども、はっきりいって、あまり覚えていない。
(あ〜あ。まだ食べ終わらない。)









   講評   nane

 切符を食べるというのは、ユニークな子だね。お父さんとお母さんはヤギかも。
 六段弁当の大田君も、すごい。省エネのちょうど反対だね。
 友達の似た例を追加して、そこに自分の体験を結びつけて長く書いたんだね。1500字台とはよくがんばった。
 今度は4.1週。小5の長文は難しいからよく読んで、似た話を見つけてきてね。


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