創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日2255 今日170 合計34146
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   クラシックを聴くとき   りんこ

 単なる「楽想」と、有機的統一体として仕上げられた「音楽作品」の違いは画然としているのだから、音楽作品とは本来切断してはならないもののはずはないのに、それを切り刻んで差し出すコマーシャルの十五秒間は、もはや西洋近代の一つの極限的な文化の形というより、おびただしく流通する商業音楽を飽食する中でこそ光るエスニックのような新鮮さなのかもしれない。コマーシャルの十五秒のクラシック音楽で鳴っているのは確かに作品の一部には違いないが、その向こうに作品全体を暗示することのない、むしろ作品という根から切り離された、それ自体で味わわれる個的で快楽的な現象である。(要約)私は、クラシック音楽を一部分しか楽しめない聞き方で満足するべきではないと思う。
 そのための方法として、第一にその曲のイメージを膨らませて聴くことである。私は学校のクラブで、オーケストラクラブに入っているのだが、そこでよくコーチが「曲のイメージをしながら演奏しなさい。」というふうにおっしゃる。例えば、今やっている曲でフルートがピロピロピロと三連符を吹くところがあるのだが、そこは森の中で鳥が鳴いているような状況を思い浮かべて演奏するのだ。しかも、自分がその場面で演奏していなくても頭の片隅にその物語を浮かべとかなければいけない。なぜなら、その物語はフルートだけではなく、全ての楽器において共通して同じものだからである。私は、これは聴く方にもいえると思う。聴く人、いわゆる聴衆もがその曲のイメージを膨らませながら聴いていたら、楽しめると思う。
 第二の方法としては、自分が聴いて楽しめる曲だけを聴くことである。私は、クラシックは好きなほうだが、嫌いな作曲家はいるし、聴いて楽しめない曲など結構ある。私だけでなく、特にクラシックにはあまり興味がない人というのは、知っている曲は知ってるが、知らない曲は本当に知らないと思う。そこで、自分が聴いて楽しめる曲だけを聴いたら、コンサート会場で飽きて眠ることはまずないと思うし、知っている曲が実際に生演奏で聴けたら嬉しいだろう。(それは私だけかもしれないが…笑)しかし、クラブで毎年二〜三回行われる演奏会では、有名な曲をすればそれに比例してお客さんの数が多くなるのだ。まあ、たまたまではないだろう。
 確かに、曲の中には一部でも楽しめるものがある。実際私の場合は一部だけ聞いただけでもわくわくしてしまうほど、クラシックが好きだ。しかし、一部はその曲の美しさを物語るものではないが、全体で見ると、その曲の本当の美しさというものが分かるのだ。なので、私は一部分しか楽しめない聴き方で満足するべきではないと思う。

   講評   huzi

 筆者はかなり厳密な形でクラシックを聴く人のようですね。15秒で切り取るだけで終わっては残念。その背後にある豊かな音楽の世界を楽しむべきだと考えています。
  【当為の主題】、べきを強調する形で書けたね。この強調は今後も続けて練習していきます。
  イメージ力が大切なのですね。オーケストラクラブでの実体験には説得力があります。森の中で鳥が鳴いている。実際に見たことがなくても、音楽がその場面を作り出すこともありそう。自分の想像力と音楽とが合わさって、豊かな世界ができるのだろうね。
 第二の【方法】は、合理的。限りないほどたくさんあるクラシック曲を、辞書を読むように一から聴いていると、いつまでたってもピンとこないかもね。これとこれが聴きやすいなど、ピックアップされたものから入ってみるのが賢明だね。ロマン派、古典派、バロック派など様々なジャンルから選んだり、作曲者で選んだり。今、クラシックに詳しい人も最初はそんな聴き方をしていたのではないかな。
 【自作名言】、頑張ったね。やや説明的な表現になっていますが、これを練り直して、
 「一部はその曲の美しさを物語ることはできない。全体があってこそ分かるのだ。たとえば、美人の鼻だけを見て、美しいとは思えないように」などと、より印象的な書きかたを工夫してごらん。

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)