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　　　優先価値　　　хЯIИх

木が本来もっている価値を生かすことと、商品として木を高く売ることは、必ずしも一致しない。山の木が建築物に変わるまでの間には、次元の異なる二つの過程が重なりあっている。使用価値と商品価値の違いによって生ずるズレ、といってもよいのだけれど、木自体がもっている価値を生かすか、商品としての木の価値を優先するかをめぐって、木にたずさわる者たちもまた動揺してきた。　僕は、物質そのものが持っている価値、それを生かすべきだと思う。<<主題>>
　今、店などに行くと``無添加の製品“だとか、``天然素材”だとかいった食料品をよく見かける。それらの原材料を見ると、ああ、確かに添加物などは含まれていない。せいぜい、酸化防止剤くらいである。これなら、お茶などにもよく（というより絶対）はいっているから、許容範囲。そして、大抵こういうものはおいしい。それに対し、食品添加物だらけのもの——身の回りにあるもので、簡単に手に入るものといえば——カップラーメン。簡単
につくることのできるものから、時間のかかるものまで。とても安価なものから、なかなか手を出しにくい値段のものまで。コンビニの食料品売り場の不滅のスターである。これらのものは、正直、おいしい。（「三分の一の確率ではずれが存在する。」хЯIИх体験実例辞書による）<<題材>>しかしここに含まれる添加物は、正直、体に悪い。しかし、その反面、無添加表示のものは体によい。素材そのもののよさを生かしている。使用価値の優先というやつである。<<構成>>
　しかし、時には使用価値ではなく、商品価値を優先させることもしなくてはならない時もある。アニフィギュとか、飾ったりして楽しんだりするものだ。（しかし、細部再現で着せ替え（剥き向け）の領域にまでいくと、商品価値ではなく使用価値の優先になる。）<<表現>>だが、家とは外から見るためのものではなく、中に住むためのものである、という名言のように、売り物意識履きばかりではいけない。家の批評ができるのは、建築家ではなくそこに住む人である。物質そのものが持っている価値である

　　　講評　　　takeko

題名、要約、名言の引用から是非の主題に至る文がとても上手です！たしかにこの文には、引用した名言がぴったりですね。「体験実例」素材のよさをいかしたもの。添加物を入れたもの。実は人の「おいしさ」に関する味覚は、人それぞれなので、書いているとおり、そこで優劣はつけられない。そこで判断基準は「体によいか悪いか」になる。そこには、金額の多少は関わらない。ということが、長文の「そのものの本来の価値と経済的価値は一致しない」ということの「理由一」になると思いますが、「是非の主題」として、「だからいい」という主張がもう一つはっきりしていないね。自分が「いい」と書いた意見の理由をのべるのがこの進度の課題です。また、課題は「複数の理由」なので、もう一つ理由が必要。この実例の書き方だと、是非の主題は「ぼくはものは使用価値を優先させるほうがよいと思う」になりますね。商品価値の優先としてアニメフィギュアの例はどうだろう。飾っておくだけにしても、これは「使用価値」のほうじゃないかな？買う人は、金額でなく、フィギュアの芸術性で買うのじゃないかな？そうすると、これを「反対意見の理解」でなく、理由２にできたかもしれないね。「是非の主題」を読む人に納得させるための理由を書く、という基本を忘れないでね。