創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

昨日1900 今日1481 合計39630
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   科学技術と人間の共存   みかん

 医療のテクノロジーは、脳死による「人ではない身体」とか、脳死身体からの移植治療の人体の「資材化」とかいう、人間の全く「非人間的」な可能性をもたらした。そこでは、人間に「役立つ」はずのことが、人間を「非人間化」するようにさえ働くことになるという事態の不気味さがある。人間は、この不気味な状況を欺瞞なしに受け止め、そこに身を開きながらありうべき関係を探っていくほかはない。私たちは、科学を十分にコントロールできるような精神力を身につけるべきだと思う。
 そのための方法としては、第一に、普段からいろいろな人と関わるように心がけることだ。最近、私たちの暮らしはますます便利になり、今やもう機械を相手に一日すごすことができるほどになっている。欲しいものがあればインターネットで注文し、ちょっとジュースが飲みたいと思えば自動販売機で簡単に買うことができる。昔、私が小学生だったころ、ある先生が道徳の時間に、今の世の中についてこのように述べられていた。「今の便利な時代、私たちはやたらと機械に頼っています。そのかわり、人との関わり合いを失い、人間同士が触れ合うことで感じる人間味や思いやりを私たちは忘れていってしまっているように思うのです。」昔のことなのではっきりと思い出せないが、確かこのようなことをおっしゃっていたと思う。私はそのときは、先生の言われている意味があまりよく分からなかったが、最近になってやっとわかるようになってきた。人とのふれあいの場をなくした私たちは、同時に人間本来の暖かさを感じる機会をも失っているということなのである。人間らしく生きるためには、多くの人と関わることが大切なのだ。
 第二の方法としては、社会全体として、生死の問題を軽く扱うような風潮を改めることだ。最近よくニュースで、いじめにあったため自殺、という事件をよく聞くようになった。一件そういう事件が起きると、連鎖的に他の人も自殺する、というような傾向も見られた。私は、そのような風潮はとてもおかしいと思う。命がとても軽んじられているような気がするのだ。いじめる側も、相手がまさか自殺すると思ってやっていたわけではないだろうが、いじめというのは相手のことを全く尊重しない行為であり、人としてやってはならないことだと思う。こういう社会の乱れの背景として、核家族化が挙げられる。いとしいものを失うことの悲しさがわからないから、相手の気持ちを考えない行動をとるのである。早くこの風潮を改めなければ、大変なことになってしまうだろう。
 確かに、進んだ科学技術は私たちに安心で快適な生活をもたらした。しかし、私たちが本当に豊かな生活を送るためには、便利で万能な「機械」ではなくて、人と人とがふれあい、人間としての喜び、感動を感じる「機会」が必要なのだ。私たちは今こそ人間らしい精神力を身につけて科学の上に立つべきだ。

   講評   kira

 みかんちゃん、こんにちは。連休は、普段やれないことをじっくり消化できますね。
 5月4日は「休み宿題」です。作品を楽しみに待っています。
 

毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
 自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

作文教室受講案内   無料体験学習   作文講師資格 
Online作文教室 言葉の森  「特定商取引に関する法律」に基づく表示」  「プライバシーポリシー」 
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)