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　　　優しい父親と厳しい父親　　　まーたん

最近、父でなくなった父親が現れてきて文化などを伝える事ができなくなっている。そう父の役割を果たしていないのだ。家族を統合し、理念を掲げ、文化を伝え、社会のルールを教えるという父の役割が消えかけている。父でなくなった父の典型が「友達のような父親」である。彼らは上下の関係を意識的に捨ててしまった。子供の自主性を重んじて決して強制はしないのだ。「友達のような父親」は実は父ではなく父とは子供に文化を伝えるものだ。伝えるとはある意味では価値観を押し付ける事だ。そして自分を真に価値あると思った文化を教え込むのが父の最も大切な役割だ。
　昔ながらの頑固で厳しい父親がいい。今思うとお父さんにガツンと言ってもらってとても良かったと思った事がある。それは小学生の時、私は「反抗期」？でわがままだった事を今でも覚えている。ある時私はすごく自己中心の発言を多く吐いていた。けれどもそれを自分で止める事はできなかった。この時、止めてくれたのがお父さんだった。父は私に「ふざけんな！」など普段はめったに言わない暴言を吐いて私をしかった。時には、殴られた事もあったと思う。その時は全然有り難味を感じる事ができなくて、「うるさいなあ！」など反抗的に思ってしまったこともあったけれど、やはり今では厳しくしかってくれて感謝している。あのまま放って置かれていたら、今でも他人の事を考えずに自分中心に物事を考えてしまう子になっていたかもしれない。そんな子だったら絶対に学校でも嫌われると思う。それを止めてくれたのが父だったのだ。（複数の意見一）（体験実例）
　しかし、友達のように話しやすいのもいい。何でも気軽に話せて、相談相手になってくれたりすると、子供としてやはり安心する事もできると思う。ここで、アニメの話をしてみよう。アニメの中での友達のように話やすいお父さんはやはりサザエさんにでてくる「マスオさん」だろう。マスオさんは優しいからカツオやワカメ、タラちゃんに人気があっていつも引っ張りだこにされている。マスオさんのようなお父さんは一緒にいて楽しいだろう。それに子供に対する愛情が子供にも伝わってくるのだと思う。面白いお父さんは家族のムードメーカーになることもできると思う。（笑い）（複数の意見二）（ユーモア表現）
　確かに頑固な父親にもものわかりのよい父親にもそれぞれ良さがある。優しいお父さんは子供から好かれ、良いと思う。しかし、時には、厳しい一面も必要だ。だが一番大切な事は「他人から尊重されるためには、まず自分で自分を尊重できなければならない」という名言もあるように父親自身が自信を持って父親と言う存在感というものをきちんと子供の前に存在感を置く事だと思う。（総合化の主題）（名言の引用）

　　　講評　　　kira

　まーたん、こんにちは。すてきなお父さんに護られているんだね。感動しました。
　父親論は、最近の子どもをめぐる問題でよくとりあげられます。忙しすぎるお父さんが家庭での存在感を失って、その結果子どもの成長に影響が出ているというものです。放任してしまうのも問題ですが、叱れない親をどう考えるかが出発点のように思えます。
　思春期にはいろんな自分が登場して、自分でも感情がコントロールしにくくなるようです。頑張れば頑張るほど、自分中心になってしまったりするんだね。そんな時、お父さんは普段と違う厳しさでガツンと意見してくれました。その厳しさで、まーたんは自分や周囲が冷静に見られるようになったのですね。
　同様に、友だちのような父親もいいものです。サザエさんの登場人物、マスオさんは子どもたちの目線にたってくれるからいつも大人気です。現代の悩み多き子どもたちには、こういった兄貴のような存在も必要なのかもしれませんね。
　厳しくともやさしくも、自信を持って「ならぬ事はならぬ」と価値観を見せ、存在感のあるお父さんが温かいですね。