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　　　身の回りにあって役に立たないもの　　　ちえのわ

噴水は、飲めない水である。浴びることのできない水である。しかも、その水はただそこを循環しているだけであるから、何ものを潤さない。言ってみればなんの役にも立たないものなのだ。現在先進諸国の各都市では、経済活動から文化活動へいそしむべく、都市とその住民に方向転換をうながしつつあり、都市の各所に「何の役にもたたないもの」を出現させることで、住民に文化的衝撃をあたえることが、静かに流行しはじめている。
　身の回りにあって役に立たないけれど、自分に役立つものは思ったよりたくさんある。例えばカナダにある「LuLuLemon」という洋服屋は「Ω」このようなマークが普通のジャケットについているだけで＄３００（３万円）もしているのだ。私は金の無駄だと思っているが、着ている人たちはきっとかっこいいとでも思っているのだろう。その他にも絵なんて買うだけでお金の無駄だ。私の家にも絵が置いてあるが、飾ってあるだけで誰も見ないのでいまではほこりだらけだ。だがきっと絵にうるさくて「この絵はなんだかのなんだか風景でとても芸術的だ」という人はきっと家に絵が置いてあるだけで心が落ち着くのだろう。芸術ってそんなものだ。まだまだ役に立たないけれど、自分に役立つものはたくさんある。私から見て母がいつも顔につけている化粧道具はなんだか役に立たないもののような気がする。なんだかんだいってやっているけれど。化粧道具のベースは油と粉だ。母には悪いが私にとって化粧道具はなんだかとても気持ち悪いものだと思う。それに香水もなんだか私にとって余計だ。きっと他の人たちはもてたいから香水などをつけるのだと思うが、なんだか香水をつけるとますますもてなくなる気がする。カナダの人たちは香水を体中にバンバンつけてくるのだ。そしてその臭いを嗅ぐとなんだか「くしゃみ剤」でも飲んだかのようにくしゃみが止まらなくなるのだ。（たとえ）私は１２歳で化粧や香水や洋服などでおしゃれをしてもてたがってもどっちにしろその相手と結婚するわけではないのだからやっても意味がない気がする。
　私は文化とは役に立つ、立たないものではないことを知った。例えば京都にあるお寺ははっきりいって役に立つものではないが、日本の文化の象徴である。京都の寺院を見ると、昔の人々の暮らしを想像することができ、その時の文化や流行などをみることができる。文化とは役に立っても立たなくてもいいものだったのだ。

　　　講評　　　ogi

　「身の回りにあって役に立たないもの」にふさわしい例がたくさん挙げられました。たくさんあげられたことはとても良かったのですが、内容ごとにわけて少し整理して、2段落目と3段落目にわけると、もっと読みやすくなりますよ。例えば、オシャレに関すること（服や化粧など）は2段落目に、そのほかのこと（オブジェや絵）は3段落目に、といったように分けて書くと、自分の意見もまとめやすいと思います。
　4段落目は文化というものを大きくくくってまとめることができましたね。ことわざや名言の引用も、できれば入れてみましょう。

　連絡が遅くなってしまいましたが、今学期の進級試験はみごと合格でした！　オメデトウ!　こつこつと頑張ってきた甲斐がありましたね！　これからも一緒に楽しくやりましょう。