創造と発表の新しい学力
総合選抜入試にも対応。探究学習を超えた、新しい創造発表学習。
AI時代には、知識の学力よりも、思考力、創造力、発表力の学力が重要になる。

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作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)

小学1・2年生   小学3・4年生   小学5・6年生   中学1・2・3年生   高校1・2・3年生

   夢と科学のバランス   PINPA

新しいテクノロジーが次々と開発され社会に適用していくことにより、どんどん発達していく現代文明。しかし私達は文明の発展だけを望み過ぎ、何かを夢見ることを失いかけてはいないだろうか。私達は科学的説明だけではなく物語的説明をも大切にしていくべきだ。
 その第一の方法としては子ども時代の純粋な感性を失わないことだ。私達は生まれたときは皆裸で皆平等だった。そして何に対しても当たり前という固定概念である感情を持っていない。例えばクリスマスのサンタクロース。1年に1回良い子にしていた子の所だけにやって来て、プレゼントを置いて行ってくれるという子どもたちの大好きなイベントの一つだ。今思えばサンタがトナカイのひくソリに乗って一晩で世界中の家を回ったり、家中鍵のしまった家に入ったりと不思議で疑うところはたくさんある。しかし、それを信じることは楽しいことに変わりはないのである。理屈上ありえないと思っていても楽しいイベントして、楽しいことは純粋に楽しんだら良いであろう。
 第二の方法としては子どもの時に現実ばかりにとらわれず、遊びということをおもいっきりすることだ。子どもは遊ぶのが仕事というように、遊びながら様々なことを学んでいく。初めは海賊ごっこやお姫様ごっこのような物語的なもの、それからお母さんごっこや学校ごっこと日常的なもの、そして鬼ごっこや野球などとルールや協力性が求められているものと遊びの質とレベルが向上していく。私たちの父母が育った昭和の時代は最近続編も公開されたAlwaysなどの映画を見ていても、今ほどに物資が豊かでなくとも人々の心が温かかった。今のように子どもたちも塾に毎日通い毎日変化のない退屈だったということなんてことはなかったであろう。貧しくたって、礼儀正しく、いつも笑顔で他人のことを思う積極的な人というのは今も昔も必要な人材としての素質としては変わらないだろう。しかしこのような素質とは勉強だけでは決して身につかない。日々の日常の中で、特に子ども時代の共有体験こそが素質と深く関わっているのだ。
 確かに物語的説明だけに頼り、物事を推し進めていくのは例えば医療などではきわめて危険である。しかし、そのことをしっかりと心で前提として理解しておけば、最悪の事態を免れることは出来るだろう。物語とは作り話ではなく心豊かな話である。心で感じることによって、本来のあるべき物語像が現れるのだ。そして科学的なことを理解した上で夢ある感情を持つことこそが、これからの文明をさらに発展さていく新たな鍵となるのである。

   講評   hota

 ちゃんと字数も調節して、目標字数を達成してありましたね。よく書けています。

 それにしても、現代の物質的豊かさは、追い求めていくときりがないですね。もっと性能がいいもの、もっと高価なもの、もっと珍しいもの……。今、「伊那谷の老子」(本当に、私の住んでいるこの伊那谷のことです)と呼ばれている加島祥造さんの詩集『求めない』が話題になっていますが、現代にはその精神が必要なのかも。本家の老子さんも、「知足」すなわち足るを知ることが必要だと言っていましたね。そのとき、「物語的生き方」が生きてくるのでしょう。



毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘 
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 しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。

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