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　　　価値　　　いまの

　木が本来もっている価値を生かすことと、商品として木を高く売ることは、必ずしも一致しない。そしてそのことは、ときに力強く木の育った美しい森と経営効率を優先させた森の違いとなってあらわれ、製材や建築の過程では、職人的な仕事と商品をつくるだけの労働の違いとなってくる。ところが、この流れのなかに、美しく大きく森を育てていこうとする村人の腕や、製材職人の腕が健在である間は、木と人間は一体化して、木の文化をもつくりつづけることができる。木の文化は、天然のヒノキが細切れの板にされるのをかわいそうだと感じる、あの村長の気持ちに支えてられてきた。＜要約＞私はお金に換られない価値を大切にすることは良いと思う。
　その理由は第一に、お金に換えられないものでも、その人にとっては価値のある大切なものだからだ。たとえば、私も小さい頃もらった手紙を今でも持っている。捨てようとも捨てられないものの代表的な一例で、いろいろ悩んでいるうちに結局しまいこんでいた。この間それを見つけて読んでみたら、まるでミミズののたくったような字だったが、結構大切にしまってあって、そのころの私にとって見ればとても価値のあるものだったんだなと思った。お金には換えられないけど、価値のあるものはあるんだなと感心した。
　また、第二の理由としては、値段を付けても、そのものの価値は全くかわらないからだ。私も、ついこの間知ったことだが、人間は、お金に換算すると１０００円ぐらいの価値しかないらしい。人間の臓器を売る場合ではなく、鉄分などに換算してのことだが。たった１０００円ぐらいの人間だけど、とても大切な人間だ。そのひとの中身や性格というのも、とても大切なはずだ。値段だけでは、分からないものもあると思った。
　確かに、お金に換えて価値を決めていくことは、とても分かりやすいこともある。しかし、「自分の心の内に持っていないものは何一つ自分の財産ではない。」という名言があるように、そのものの、本当の価値を値段では見られない。自分の心に、価値を持っていないと自分の財産にはならないということが分かった。だから私は、お金に換えられない価値を大切にすることは良いと思う。

　　　講評　　　komiko

　いまのちゃん、こんにちは！　「お金にかえられない価値」についての意見文にがんばって取り組んでくれましたね。自分らしい「体験実例」、そしてかっこよく「社会実例」が引き出せた「理由二」も大成功ですね！

　「要約」は、バランスよく大事な文を抜き出すことができていました、がんばっていますね。その後「是非の主題」をしっかりと述べて、自分なりの「理由一・理由二」について挙げることができました。「その理由は第一に、お金に換えられないものでも、その人にとっては価値のある大切なものだからだ。」としてくれました。「体験実例」では、自分の大切にしている手紙について引き出すことができました。初めての「理由二」では「また、第二の理由としては、値段を付けても、そのものの価値は全くかわらないからだ。」として「社会実例」として高価だと思われている人間も鉄分の価値では千円ほどの価格になることをを挙げられましたね。ここでの「社会実例」がとてもテーマにあっていてよかったですよ！　第四段落では「反対意見への理解」を書いてくれました。「名言の引用」「是非の主題」としっかりと三つのステップをふむことができています。意見文になってまだ一ヵ月なのによくがんばって取り組んでいますね、この調子です！

　次は、五月十四日（木）に電話をします。「生物界の中でヒトという種を（感）」を読んでの意見文の練習をしましょう。長文は、冒頭三百字の暗しょうにチャレンジしましょうね。