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　　　短かったT部　　　おりく

　「さようなら。」
「さようなら。」
ザワザワとT部以外の人が帰って行った。日直がT部の時は、すぐにT部が始まる。日直がT部でない時は、さようならをしてから五分ぐらいしてT部が始まる。
　「もうみんな帰ったからT部を始めよう。」と僕がT部全員に言った。T部とは僕が作った物だった。そのころ僕は学校の授業が終わったらそろばん教室に行っていた。そろばんが始まるまでは、時間があったから学校で先生の手伝いをしていた。まるでいのこり勉強のように。先生の名前はTと言う。ある日、先生が「T部みたいだね。」と言った。それからT部ができた。僕はそろばん教室で待っているより、T部にいた方が何十倍も楽しかった。T部は三学期の最後のすこししかできなかった。だから悲しかった。
　僕は先生が楽しいとクラスも楽しいんだとわかった。これまで僕が楽しいと思った先生は二人いたが、二人とも男の先生だった。男も先生はおもしろい話をしてくれると思った。なぜかこれまで僕が習った女の先生はあまり面白くなかった。短かったT部はこれまでの学校生活で一番楽しいことだった。これからもたくさん楽しい先生に出会えるといいな。

　　　講評　　　mae

　いい清書が書けました。