低学年から学力の基礎を作る
作文教室の丘から 小学生、中学生、高校生の作文 (編集)
小学1・2年生
小学3・4年生
小学5・6年生
中学1・2・3年生
高校1・2・3年生
節分 かふた
「恵方まきを早く食べたーい。」(書き出しの工夫)
今日節分である。母が心をこめて、恵方巻きを作る。そのためにすでに私の右隣に上等そうな海苔が準備してあった。母は買ってもいいなと思っていたらしく左隣には、私の家の隣の大きな食品館ボンラパスの恵方巻きのチラシがあった。
節分だと何を思い出すだろうか?やっぱり豆まきだろう。ボンラパスのチラシの隣には鬼の面がすでに用意されていた。私は思った。なぜ鬼の面をいちいち用意するのかと?鬼の面はなにせ、1回しか使わんとに?買わんでも十分楽しめるんじゃないかと思ったのだ。豆だって紙くずでもよかとに?しかし、その後、頭をぽこぽこと叩いた。それが昔のならわしだから、いまも続けているんだ。ふと今、ボンラパスのチラシを見ると、そこには「今年の恵方は西南西」と書いてあり、その横に「節分の日の夜に恵方(西南西)を向き、目を閉じて、願い事を思い浮かべながら、服がこぼれないようにこぼさず無言で食べきるのが、昔からの習わしです。」と書いてあった。
私は昨日節分のことを父にインタビューした。すると父はとてもとても興味深いことを教えてくれた。
「節分は昔は4回あったんだよ!」
と。私はとてもとてもそれを聞いた時には地震が起きるのではないかというぐらいびっくりした。4回もあったなんて、信じられない!だいいちなぜ4回もやる必要があるのかと思った。すると父は
「なぜだと思う?」
と言って、クイズを出してきた。私はもう全然分からなくて
「参りましたー。」
といって降参した。すると父は
「節分は漢字で節分と書くだろう。だから、季節を分けるという意味なんだ。」
と言った。なるほどーと私は思った。その後父は
「じゃあ、なぜ1回になったでしょう。」
と今度は2問目のクイズを出してきた。私はちょっと考えてからこう答えた。
「1年が始まって最初の節分だから。」
すると父は
「それもあるかもしれないねー。」
と言って、
「もう1つは?」
と言った。私が
「分かんない?」
と答えたら、すると父は
「昔の人は冬が1番きらいだったんだ。だから、冬を越したらとてもうれしからだよ。」
と答えた。(前の話)
私はこの作文を読み返してみて思った。節分は日本人らしいなと。節分は昔からの伝統である。日本人は昔の文化を大切にするほうでもある。まさに古きを温ねて新しきを知るだと分かった。(ことわざ)
いつも作文書いたとは、ちょうど御飯ができる。私はとってもお腹がすいていたので
「ご飯、もう出来たなら食べようー。」
と叫んだ。それと合わせるようにお腹も「グー」となった。(書き出しの結び)
講評 taimu
こんにちは。先日は、突然お電話できなくなってごめんなさいね。あの日は、ちょうど節分でしたね。鬼のお面は活躍したのかな(^^)。
<題材>おとうさんにいいお話を聞かせてもらえてよかったね。なるほど〜と納得できたでしょ(^^)。「聞いた話」を効果的にとりあげ、作文の内容に奥行きがでました。日本の行事は奥が深いねぇ……
<表現>昔は節分が年に4回あったときいて、とても驚いたのですね。「地震がおきるのではないかというくらいびっくりした」というたとえが、その衝撃度をあらわしていますよ(^^)。
<主題>孔子の言葉を思いついたのですね。日本の素晴らしい伝統文化をじっくりと考えたうえで、そこから現代にふさわしい新しい考え方を見出していくことが大切だね。「新しきを知る」という部分、さくらんぼちゃんはどのようにとらえたかな。
<構成>書き出しと関連させて上手に結ぶことができました。お母さん手作りの恵方まき、どんなお願いごとをしながら食べたのかな(^^)。
●服がこぼれないように→福が
●うれしから→うれしいから
●古き→故き
毎月の学年別「森リン大賞」作品集森リンの丘
自動採点ソフト「森リン」で上位になった作文を掲載しています。
しかし、子供たちの実力はそれぞれ個性的です。上手に書けている子の作文を見せて、自分の子供の作文と比較しないようにお願いします。
|
お電話によるお問合せは、0120-22-3987(平日9:00-19:30)
| |