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　　　心に創る土地　　　カモミール

島では、大きいものは小さくなり、小さいものは大きくなる。ここから、動物に無理のないからだのサイズがあるように、思想も人類に似合いのサイズがあるのではないか。日本よりさらに小さな島にいて、大思想を持たない幸せと、いくばかの劣等感とを、日々味わっている。
　私にも似たような話がある。去年の十一月に陸上記録会があった。学校としてもいい記録が出せた方が、もちろんのこといいようで朝練が行われることになった。指導をしてくれる先生は岩手県一位という力をもっているスポーツ万能の先生である。私は、百メートル走、八百メートル走、走り幅跳び、五十メートルハードルの四種目の中で、一番得意な走り幅跳びを選んだ。毎朝七時四十五分からの朝練はつらかったけれど、そのおかげもあり、三メートル八十センチメートルも飛べるようになった。男子の最高である四メートル五十センチメートルにはかなわなかったけれど自分では満足できる記録だった。本番今まで以上の良い記録が出せた。メダルを摂ることも期待されていた。しかし、四メートルを超える長距離を飛んだ子が五人いたためメダルは取れなかった。ここから、狭い範囲ではすごくても、広い範囲に出ると同じレベルまたはもっとレベルの高い人がたくさんいることを学んだ。
　私のお母さんに似たような話を聞いてみた。お母さんは高校まで姫路ですごしていた。しかし、就職することになり、大阪、東京に出てみると信じられないほど町は大きくみんなおしゃれであこがれ、刺激を受けた。それからは、おしゃれに気をつけるようになり、今までは家で切っていた髪の毛も美容室で切る。メイクもきれいにする。洋服も自分で気に入ったものを選ぶ。というように大きく変わったらしい。そうすることで、毎日も楽しく引き締めることができたそうだ。やはり、外からの刺激を受けることで自分自身は大きく成長できると思う。
　以上のことより、心の中にある土地が、広ければいいというものではないことがわかる。自分が幸せで成長できると思う、そんな広さの土地があれば、そこに必要な要素をつめていけばいいのだ。　　

　　　講評　　　utiwa

　こんにちは、カモミールさん。

今日は、久々に元気な声を聞くことができて嬉しかったよ。
さっそく作文を特急便で送ってくれましたね。題名の工夫ができました。
記録会の体験実例はとても詳しく書けています。先生が「岩手県一」の選手だったということや、「毎朝七時四十五分からの朝練」「三メートル八十センチメートルとべた」などという具体的な数字が入ったので、話の内容がとてもはっきりとしました。お母さんの話も具体的でいいですね。「今までは家で切っていた髪の毛も美容室で切る。メイクもきれいにする。」というところなど、その頃のことをよく思い出して教えてもらえたね。カモミールさんにとっても新鮮な話だったのではないかな？わたしも、奈良の田舎育ちなので、身に覚えがありますよ。これからも、作文をきっかけにして、仕事のこと、友達のことなどお母さんにいろいろな話を聞けるといいですね。「心の中にある土地が、広ければいいというものではないことがわかる。自分が幸せで成長できると思う、最後は、自分らしい考えでしめくくることができましたね。「そんな広さの土地があれば、そこに必要な要素をつめていけばいいのだ。」。大変よくできました。

(できた項目)
◎「構成　要約」
◎「題材　前の話　聞いた話」
◎「主題　わかったこと」
(これからチャレンジしてほしいこと)
☆「表現　たとえ　ことわざ」特に、最後のしめくくりにことわざを入れるということを意識してやるといいです。
☆お母さん→母に。
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来週は暗唱の説明をします。